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丸ごと1本の鮭をプレゼント?―「株主優待」

「丸ごと一本の鮭」「ライブ招待チケット」「米」…じつはこれ、すべて株主優待でもらえるプレゼント。ところで、そもそも株主優待って一体なんのことなのでしょう。詳しく解説します。

執筆者:石原 敬子

文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
「株主優待」を実施している企業の数  952社

投資ブームに乗り出す女性たち

投資ブームに沸いた昨年に続き、2006年の東京株式市場は、年初から活発な動きを見せています。そのパワーの一因が、若い女性の投資熱。株式セミナーや投資講座に足を運ぶ女性も急増しており、たとえば、2005年11月に証券関連団体が主体となって全国で実施された「投資の日」イベントへの参加者のうち女性は29.2%、2004年に比べて4.8ポイントもアップしています。

では、女性たちは、どんなスタイルで株式投資を行っているのでしょうか?
「gooリサーチ」が2005年11月に行った「株主優待に対する個人投資家の意識」に関する調査結果では、株主優待制度の内容で投資銘柄を決めることについての男女差が浮き彫りになっています。また、2005年1月~2月に「野村インベスター・リレーションズ株式会社」が行った「個人投資家モニター登録更新アンケート」においても、「株主優待」と「ちょっとしたお小遣い稼ぎ」を目当てに株式投資を行う女性が多く見受けられます。

女心をくすぐるプレゼント作戦で投資家急増!?

「株主優待」を実施している企業は、2005年9月末時点で952社。前年の9月時点での調査に比べて84社増え、全上場企業の4分の1を占めるとのこと(大和インベスター・リレーションズの調べによる)。最近の上場企業は、個人投資家に株式を長期保有してもらう目的で、魅力アップに工夫を凝らしています。

そんなに魅力的な株主優待とは、どんな制度なのでしょうか。ひとことで言えば、株を買ってくれた株主への、企業からのプレゼント。割引券や招待券、食事券などの金券や、その企業の自社商品や特産物など種類はさまざまです。ユニークなところでは「鮭を丸ごと1本」とか、お米やワイン、「株主限定ライブ招待券」など。投資家たちの心を掴むべく、各社が工夫を凝らしている様子が伺えます。

企業からのプレゼントを受け取るためには…次ページへ
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