(2004.06.05)

1ページ目 【裁判員制度とは。どんな裁判が対象か。】
2ページ目 【やっぱり重荷? 拒否できない裁判員の実際の負担】
3ページ目 【市民の声を市民感覚で裁判に活かそう】

【裁判員制度とは。どんな裁判が対象か。】

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いわゆるアメリカの「陪審制」とはちょっと違う



とうとう成立した裁判員法。一般市民から無作為に選ばれた裁判員が、裁判官と一緒に裁判をする制度ができることになりました。一生のうち、裁判員に選ばれる確率は67人に一人といわれています。

さきにいっておきますが、これはアメリカの「陪審制」とは違います。あちらは一般市民の陪審員が、有罪か無罪かをきめる制度。刑罰は裁判官が決めます。今度の裁判員制度はいわゆる「参審制」です。有罪・無罪だけでなく、刑罰まで裁判員がプロの裁判官と協議して決めます。

裁判員法第6条
第2条第1項の合議体(筆者注・要するに裁判官と裁判員の集まり)で事件を取り扱う場合において、刑事訴訟法第三百三十三条の規定による刑の言渡しの判決、同法第三百三十四条の規定による刑の免除の判決若しくは同法第三百三十六条の規定による無罪の判決又は少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第五十五条の規定による家庭裁判所への移送の決定に係る裁判所の判断(次項第一号及び第二号に掲げるものを除く。)のうち次に掲げるもの(以下「裁判員の関与する判断」という。)は、第二条第一項の合議体の構成員である裁判官(以下「構成裁判官」という。)及び裁判員の合議による。
一 事実の認定
二 法令の適用
三 刑の量定


ちょっとむずかしい引用でしたが、事実認定から、刑罰まで、一般市民の裁判員が裁判官と一緒になって決め、判決を作ると言うことです。

裁判員が関与する裁判とは



刑事裁判、ぜ~んぶ裁判員がやってたら、裁判員がいくらいても足りません。裁判員法では、裁判員が関わる裁判をこのように限定しています(第2条1項)。

・死刑または無期懲役、無期禁固にあたる罪についての裁判
・それ以外でも、故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた罪についての裁判

そして、裁判員が関わる裁判は地方裁判所の裁判に限定されています。もちろん民事裁判については、対象外です。

それから、こういうときも、対象外になります。

裁判員法第3条
地方裁判所は、前条第一項各号に掲げる事件について、被告人の言動、被告人がその構成員である団体の主張若しくは当該団体の他の構成員の言動又は現に裁判員候補者若しくは裁判員に対する加害若しくはその告知が行われたことその他の事情により、裁判員候補者、裁判員若しくは裁判員であった者若しくはその親族若しくはこれに準ずる者の生命、身体若しくは財産に危害が加えられるおそれ又はこれらの者の生活の平穏が著しく侵害されるおそれがあり、そのため裁判員候補者又は裁判員が畏怖し、裁判員候補者の出頭を確保することが困難な状況にあり又は裁判員の職務の遂行ができずこれに代わる裁判員の選任も困難であると認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、これを裁判官の合議体で取り扱う決定をしなければならない。


これまた難しい引用でスミマセン。要するに裁判員がびびっちゃったり被告の関係者なんかに脅迫されることが明白で公正な裁判ができなさそうなとき、そんなときは裁判官のみで裁判をすることになります。