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【短い内閣改造の周期と政治】
官僚主導の政治は、短い大臣の任期によって生まれてきた!
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政治についての基本知識と基本用語
Q:内閣改造は、どれくらいの周期で行われてきているのですか?
A:だいたい1年くらいです。10ヶ月あまりで改造、ということもありました。
Q:ということは、大臣の任期ってだいたい1年あるかないくらい。それくらいの在任期間で、大臣は政策を行うことができるのですか?
A:人によるでしょうが、たしかに中長期的な政策をつくる、ということはできないでしょう。そのため、どうしてもそうした政策については、官僚たちに委ねられてしまうことになります。
Q:このことが、官僚の権限の増大を招いているのではないですか?
A:その通りです。大臣が何年も同じ職にあれば、官僚をコントロールしていくことも可能でしょうが、たかだか1年あるかないかでは、専門家である官僚にすべてをまかせて、自分は大きなミスもなく過ごしていこう、ということにもなりがちです。
このことが結局、官僚たちに"おんぶにだっこ"の政治システムをつくってしまっていることは、否定できないところですね。
Q:それでも、内閣改造のシステムはなかなか変わらないのですか?
A:さっきもいったように、自民党の活力というのが、「いつか大臣に…」という各議員のパワーで成り立っているところがありますから。定期的な内閣改造をやらないでおくと、自民党の活力そのものがしぼんでいくかもしれない。それで、小泉首相も『一内閣一閣僚』と最初は宣言して内閣改造を拒んできたものの、結局2度の内閣改造をやらざるを得なかったわけですね。
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