フロイトによるダ・ヴィンチの分析
ミラノのサンタ・マリア・デッラ・グラツィエ教会 |
またフロイトは、ダ・ヴィンチの性嗜好は彼の両親との関係によって生まれた、としています。ダ・ヴィンチは私生児であり、大地主の父親が貧しい身分である母親と関係を持ち、その2人の間に生まれました。
そのような経緯で生まれたダ・ヴィンチは、父親とあまり接点を持っていませんでした。そして母親と親密な関係の中で幼少時代を過ごします。さてここからがフロイトの分析なのですが、幼少時にこのような関係を母親ともった男性は、成長してからその立場を逆転させた関係を求めるというのです。
つまり成長してからは、自分自身を母親側に見立て、そして一緒にいる相手を子供の頃の自分のような歳若い男性にしたがる傾向があるというのです。そして幼少時のような関係を復活させるのです。このために、ダ・ヴィンチは10代の若い男性に対して、性的な興味を持つようになったというのです。
ダ・ヴィンチはナルシストだった?
またフロイトのもう1つの分析としては、ダ・ヴィンチはナルシストであり、だから自分と同じ存在としての男性により興味を持ったというものがあります。ダ・ヴィンチは芸術そのものよりも、自分の才能とそしてそれを顕示することに興味があり、そのために男性を多く描いていたと主張しました。ダ・ヴィンチのような天才は、常人では理解できない部分を多々持っていたことでしょう。また、彼が亡くなってからすでに400年以上も経過している以上、彼の私生活について詳しく研究することは極めて難しいのです。映画『ダ・ヴィンチ・コード』が全世界で公開されるこの機会に、「万能の天才」を改めて考えてみるのもいいでしょう。
【関連リンク】
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「英語で解読『ダ・ヴィンチ・コード』の謎」(All About 映画で学ぶ英会話)
「ダ・ヴィンチ・コードの名場面を体験する」(All About デートスポット)
『ダ・ヴィンチ・コード』特集 Yahoo! 映画
『ダ・ヴィンチ・コード』の原作(角川書店)