日本振興銀行が破綻!
日本振興銀行が破たんして、初のペイオフ発動となりました。預金保険制度によって、「預けたお金1,000万円とその利息」は確実に取り戻せますが、それを超えるお金は全部はもどってこない見込みです。
日本振興銀行は高金利の定期預金が話題でしたが、預金していた人は今後どうすればいいのでしょうか。
結論から言いますと、どうしても急ぎで現金が必要だという人以外は中途解約せず、少なくとも来年の1月までは態度保留でよいと思います。急いだほうが得ということはありません。
【INDEX】
■ 私も、預金をしていました……P1
■ これからの大まかなスケジュール……P1
■ 1,000万円超なら、「相殺」「概算払い」……P2
■ 解約すべき? 金利はどうなる?……P3
a) 来年5月までに満期がくる預金
b) 来年5月以降に満期がくる預金
■テレビニュースは冷静に見よう……P4
私も預金をしていました
私(ガイド)自身、実は日本振興銀行に100万円の定期預金をしていました。5年もので、金利は1.9%。預けるときに、「こんなに高い金利で大丈夫なのかな。日本経済の回復が遅くなったら、中小企業(日本振興銀行のメインの融資先)への融資の焦げ付きが増えるだろうし、利息の支払いに苦しむことになるのでは?」と考えましたが、預金保険制度があるということで預けました。(制度がなかったら、絶対預けませんでした。)
私の預金は預金保険制度で守られ、全額、利息も含めて戻ってきます。でも、その利息って、当初の1.9%の金利で計算したものなのでしょうか。
今後のおおまかなスケジュール
日本振興銀行は、金融庁から「金融整理管財人によって財産や業務を管理される」という処分を受けました。金融整理管財人である預金保険機構の管理の下で現在、営業を再開しました。預金のうち1人1,000万円以下の部分については、預金者からの指示があれば払い戻しをしています。1,000万円を超える部分は、払い戻し凍結中です。
預金保険機構では、現在、日本振興銀行の業務を引き継ぐ「受皿(うけざら)銀行」を探しており、来年5月ごろに受皿銀行への事業譲渡が行われる予定です。それまでに受皿銀行が見つからなかった場合は、預金保険機構の子会社である第二日本承継銀行が暫定的に業務を引き継ぎます。
受皿銀行への事業引継ぎの前に、具体的には来年の1月頃に、預金者には「あなたの預金を、受皿銀行に引き継いでもいいですか? 引き継ぎ以降の金利は下がります。」という同意を確認する書類が郵送されます。同意すると、引き続き受皿銀行の元で満期まで預金が続けられます。ただし預金金利は変更されます。同意しない場合は、5月の事業譲渡の時点で、預金終了となります。