服部坂をのぼっていく
東京の街には地下鉄網が張り巡らされている。どこへ行くにも便利である。が、時には、歩いた方が早い、あるいは同じくらいだというコースがある。これからそういったコースを探しては紹介していこうと思う。その第一回が、有楽町線の江戸川橋駅から丸ノ内線の茗荷谷駅である。
普通に乗り換えなどしてこの駅間を利用すればおおよそ、20分かかる。しかも、かかるのは時間ばかりではない。お金も160円かかる。
ところが、このふたつの駅の距離は1.4km。ごく普通に歩いて16分ほどで到着してしまう。歩けば無料だ。
神田川を古川橋で越え、服部坂をあがる。 |
有楽町線、江戸川橋駅は神田川沿いにある。地上にあがれば、目白通りである。古川橋を渡りたいのだが、この日は護岸工事中で、石切橋を渡る。
そこから服部坂をめざした。この服部坂は、永井荷風が『日和下駄』のなかで、見晴らしのいい坂として取り上げている急な坂である。「区立五中前」という交差点から続く坂だ。
蛙坂をくだる
坂をのぼりきったところを北へ進む。住所は小日向だが、お店の名前に「茗荷谷」という名前が出てきたりする。このあたりはかつて茗荷谷町と呼ばれていたようだ。小石川台地と小日向台地の間にある浅い谷のことを茗荷谷と呼んでいる。かつて、この一帯が茗荷畑だからそういう名前がついたようだ。「蛙坂」というユニークな坂の名前 |
この小日向台地から、蛙坂というユニークな名前の坂をくだる。昔、この一帯には蛙が多かったようだ。
蛙坂の途中より、丸ノ内線が見えた
蛙坂をくだる途中、丸ノ内線が通り過ぎるのが見えた。地下鉄の丸ノ内線もこのあたりは、地上を走っている。頭の上を通り過ぎる丸ノ内線。 |
このあたりをよく知る人にとっては当たり前のことかもしれないが、丸ノ内線が高架になっていて、地上を走っている。この写真の左側が茗荷谷駅だ。
さあ、次ページでは
「しばられ地蔵」で有名な林泉寺を尋ねます!