おいしい和菓子を求めて歩く

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市ヶ谷駅のホームから外堀通り側を見た風景。釣り堀が印象的である。
ホームに降り立つと、まだ6月だというのに熱い風が顔にかかってきた。
生臭い。
すぐにそれは、市ヶ谷駅に隣接する釣り堀からのものだとわかった。
外堀通り側をホームからデジカメを向けてみる。

きょうは、オールアバウトの和菓子ガイド原さんとの散歩である。和菓子をたくさん食べるぞとばかりに改札を出る。待ち合わせは駅を出たところにある交番の裏にある公園入り口。
すぐに原さんはわかった。
「暑いですねぇ」
日傘をさしている原さんにそう話しかけた。
僕はかつて四ツ谷に住んでいたこともあり、このあたりはよく歩いた場所だ。
和菓子ガイドの原さんも実はここ、市谷にかつてお住まいだったとか。
それで、和菓子散歩をリードしてもらうことにしたのだ。
それにしても暑い。

JR市ヶ谷駅は千代田区内にあり、実際の市谷地域というのは、外堀にかかる市ヶ谷橋を渡ったところにある。というわけで、日傘を差した原さんと橋を渡る。
外堀通りを飯田橋方向に歩く。
「ああ、このスーパーなつかしい」
と原さん。そういえば僕もこのスーパーはよく来ていた。
そのスーパー「ポロロッカ」を過ぎ、左に曲がり、坂を上がっていく。


坂の多い市谷を歩く

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これが浄瑠璃坂。かつてここで仇討が行われたらしい。今は平和な坂である。
市谷は坂の多い地域である。かつては、お屋敷町であり、お寺なども多い地域である。
最初にのぼった坂は「浄瑠璃坂」。
坂の説明標識が建っている。それによれば、坂の名前の由来は諸説あるらしいが、このあたりは武家屋敷が多くあり、江戸の三大仇討ちのひとつ「浄瑠璃坂の仇討」が行われた現場だそうだ。
平日の昼間だから、人通りは少ない。平和な坂道である。
実際、このあたりは散歩するには最高である。道幅は広く静かな住宅街が続く。
そして、次に出くわしたのが「鰻坂」。
ユニークな名前の坂だ。
坂が曲がりくねっていて、鰻のような坂だということでこの名前がつけられたそうだ。


紫陽花の花が美しい

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庭先に咲いた紫陽花。通りすがりわれわれを癒してくれる。
庭先に美しい紫陽花が咲いていたりするのを何度か見かけた。
牛込中央通というこのあたりのメインストリートに出る。
お昼を食べようということになったが、原さんがめざしていたお蕎麦屋さんが開いていない。
それにしても、このあたりにはオフィスも多いのだろう。正午前だが、すでに行列ができているお店も多い。
「それじゃ、神楽坂で親子丼を食べに行きましょう」
と原さん。切り替えの早い人だ。
というわけで、神楽坂方面へ歩いた。
さすがにこのあたりに住んでいらっしゃったという原さんはすいすい裏道を入っていく。
そして、またユニークな坂に出会った。
「新坂」である。標識によれば、
「御府内沿革図書」によると、享保十六年(一七三一)四月に諏訪安芸守の屋敷地の跡に、新しく道路が造られた。新坂は、新しく開通した坂として命名されたと伝えられる。
と書かれていた。これはおもしろい。18世紀に新しく作られた坂が今日でも「新坂」と呼ばれているのである。
そして、これから向かうのが神楽坂。坂の連続である。