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城島健司、無念と苦渋のマリナーズ退団(2ページ目)

マリナーズの城島健司が日本に帰って来る。マリナーズが19日(日本時間20日)、日本でのプレーを希望している城島の退団を発表したのだ。その理由と心境を探ってみた。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

悔し涙を流すことも……

城島は2005年オフ、マリナーズと3年総額1650万ドルで契約し、2006年から日本人選手では初めての「大リーグ捕手」としてプレー、1年目にア・リーグ新人捕手として最多の147安打を記録するなど攻守に優れた選手と評価された。しかし、2006年に144試合だった出場が、2007年135試合、2008年112試合と減少、今季は太ももの肉離れや左足親指の骨折もあったが、71試合にとどまった。チームの再建策により、若手に出場機会を与える場面が増えた結果だった。

「体が何ともないのに出られないのはつらい」

試合出場数に逆行するように、試合後、誰もいなくなったロッカールームでうなだれる姿は増えたという。「この2年間、ジョー(城島)の悔し涙を何度も目にした」とチームメートのイチローが証言している。ダイエー、ソフトバンク時代は押しも押されもせぬ攻守の要で、毎日試合に出るのが当たり前だった男にとって、我慢のラインを超えてしまったのかもしれない。

今季の盗塁阻止率も5割以上で、まだまだ衰える年齢ではない。将来はソフトバンクの監督候補だが、そのソフトバンクと阪神が獲得に興味を示していると言われている城島。今度は日本にいる家族と友人たちの前で、足腰をうまく使った送球と思い切りのいい打撃を再び披露してくれることだろう。

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