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矢部次郎選手インタビュー もうちょっと現役にこだわりたい(5ページ目)

サッカーライター江藤高志さんが矢部次郎選手をインタビュー。矢部選手は昨年鳥栖を解雇され、来季プレーできるチームを探している。彼が語ったサッカーにかける思いをどうぞ。

執筆者:小野寺 俊明

現役にこだわりたい

もうちょっと現役にこだわりたいんです。鳥栖をクビになってからここまでにザスパ、トライアウト一回目、山形、ロッソ(熊本)も受けました。徳島、トライアウト二回目、で次がホリコシ。やっぱり体が動けてしまうという事もありますし、あまりいいサッカー人生ではなかったというのもありますね。

特にこの2年間はきつかった。自分の中では練習も一生懸命やりましたし、それなりにアピールできていたと思うんですが、それでも去年に関しては出場時間が短かった。松本さんの下で、サブの選手たちもモチベーションを落とさずに腐らずにやってましたから『なんで』という思いがあります。とにかく自分の中で伸びているな、という感覚があったんですよね。うまくなっているという実感です。

ただ、やっぱクビになってから思うのはサッカーが好きだったんだな、という事ですね。今までいろんな苦労をしてきたからあっさりやめたくない。やりきったという思いがないのでもういいや、とは思えないんですよね。

それこそ2003年とかはサッカーが嫌になりましたし、素人の友達がやっているフットサルに顔を出してみんなが楽しそうにサッカーをやっているのを見ながらサッカーは楽しいんだな、って改めて思いました。やめるのはいつでも簡単ですしね。他の仕事をするにしても同じモチベーションでできるような仕事がまだ思いつかないんですよね。

国内がダメになったら海外もあるかなって考えてます。年が年だし(26歳)海外に行くとすればそろそろラストチャンスなので。ただ実績がないのでどこまで評価してもらえるのかな、というのはあります。

FC岐阜の森山(泰行)さんからは『いつでもいいから、どうしてもなくて、どうしてもやりたいんだったら来い』って言ってもらってます。働きながらですけどね。東海2部と言ってましたが、1部に上がって、でJFLですか。そういうのもいいかなと思ってます。

それにしても決まらない時は決まらないですね。だけど今回思ったのはうまい選手はいい選手が多いと思いました。トライアウトとかセレクションに来てた選手って。そういう場って楽しかったりするんですよね。みんなサッカーをやりたいという気持ちで来てますし、一生懸命にやってますから。そこで共通の話になりますし、そういう経験ができたのはよかったです。

この世界で生きようと決めたのは自分だという事もありますしまだやめられないという感じです。自分の中で自分が完成したプレーヤーだとも思ってないですし、まだ伸びると思っていますし。でも最近『みんなどんな思いでやめていっているのかな』って思っているんですよね。まだできるんじゃないのかな、って選手までやめてますしね。

ここまでこだわっているぼくは、サッカーが好きなんやろうなぁ(笑)。

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現在(1月20日時点)あるチームと話を進めており、話がまとまりそうだと
連絡が入った。条件は厳しいようだが、ぜひとも今季もプレーする姿を見せてほしいと思う。

取材/文・江藤高志
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