夢はインスピレーションの源!
夢には科学の領域を超えたスピリチャルな意味が沢山秘められています |
アメリカで19世紀後半に大活躍したエドガーケイシー(Edgar Cayce)という世界的に著名な霊能者は夢を見ながら未来の出来事を正確に予知したことで知られています。
更に時代を遡り、17世紀に活躍した神智学者であるエマニュエル・スエーデンボルグ(Emanuel Swedenborg)も夢を通じて霊界に何度も行き来しながら死後の世界のありさまを「霊界日記」に克明に記しました。
それ以外にも、20世紀デンマークの物理学者ニールス・ボーアは原子モデルを、19世紀ドイツの化学者オーギュスト・ケクレはベンゼンの方程式を夢の中で見つけ、皆さんも良くご存知のアイザック・ニュートンも夢の中で多くの難問を解いたといわれます。
かのアインシュタイン博士においては、毎晩最低9時間の睡眠を取り、夢からさまざまなヒントを得ていたとの記録が残っています。
このように、夢にはわたしたち人間に大切なインスピレーションを与えてくれる大きな役割があるようです。
それではスピリチャリズムから見た夢の意味をもう少し詳しく見てゆきましょう。
スピリチャリな夢の理解に欠かせないユング
科学だけでははかり知ることの出来ない「霊的な世界と身近につながる事によりこころ(魂)の進化を目指す」スピリチャリズムの世界において夢には大変重要な位置づけがなされています。スピリチャリズムの中にもいろいろな考え方がありますが、ここではその一部をご紹介しておきましょう。
スピリチャルな夢の研究といえばなんといっても19世紀に活躍した心理学者カール・ユング(Carl Gustav Jung)の名前を忘れるわけにはゆきません。
彼は正統派の臨床心理学者という立場を取りつつも、夢、芸術、形而上学といった人類に伝わる様々な要素を考察しながら独自の哲学を築き上げた人で、「スピリチャルな世界をないがしろにして、科学技術に過度に頼りすぎる」当時の人々への警鐘を鳴らしたことでも有名です。
ユングの唱えた有名な理論に「集合無意識説」(collective unconscious)というものがあります。これは、ごく簡単に「全ての人間の潜在意識下には物事に対する共通の認識や理解が存在する」とまとめることができます。
彼はその共通認識を原型(archetype)と名づけ、それを元に有名な夢判断の理論を確立することに成功しました。
ちなみにユングは易にも造詣が深く、原型と易における64卦の関連性に関する研究も行っています。
このユングの説をもう少しわかりやすい言葉で言い換えると「人間は全てスピリチャルなレベルで共通の存在としてつながっている」となりそうです。
スピリチャリズムにおける夢の考え方の基本はまさにユングの唱える理論に見出すことが出来ます。
次のページからはスピリチャルな世界における夢の意味を更に深く探って行きます!