●磯部光太郎 ISOBE KOTORO 1970年 東京都生まれ 1997年 東京藝術大学修士課程美術研究科日本画専攻修了 →最新情報
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制作の視点
「日本の環境・生態系と、自分」という事が私の制作の大きなテーマとなっています。日本の風土と自然は、そこに暮らす人や動植物に大きな影響を与え、日本の文化や歴史にも大きく作用してきました。日本の豊かな自然と風土によって日本画の素材や技術、日本独特の芸術が生み出されました。同じように、日本の風土と自然は私の制作にとっても、切っても切り離せないものです。私は「日本に生まれたからこそ描けた」という絵が描きたいと考えています。作品について
現在、私の制作上でのモチーフは動植物です。植物では、国内に自生する山野草を中心に、他、庭園の庭木として植えられた身の周りの植物です。動物では、国内に生息している野鳥や、昆虫や、水中の生物を中心にモチーフとして描いています。最近では、ビオトープ(生物群集の生息空間)について興味を持って、制作のテーマとして描いています。日本では昔から里山があり、人が暮らす環境がそのままビオトープになっている理想的な環境が作られていました。田んぼにいるタニシやカエルやタイコウチ、そして空にはトンボやハムシやツバメや白鷺などが自然の営みをみせています。私はその様な日本の自然がおりなす様子を昔ながらの素材(画材)や技法で私の感じる感性で私らしく表現していきたいと考えています。
ビオトープがテーマの制作としては2003年から始まりました。今後も続けていきたいと思い計画しています。予定としては国内の様々な地域に生息する動植物をビオトープや自然の生態系として作品にしていきたいと考えています。それらの作品群から日本の自然や風土の魅力を表現していきたいと考えています。
「和式空想ビオトープ図」 |