日本画/日本画関連情報

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・・・菱田春草の言葉にある「技術や材料はどうであれ日本人によって製作された絵が一様に日本画とみなされる時代を待望する」というところに、日本画定義の重きを置いています。

執筆者:松原 洋一

TANAKA TAKESHI

田中武
1982年 福岡県出身
2005年 九州産業大学芸術学部美術学科日本画コース卒業
現在、同博士後期課程芸術研究科造形表現専攻(日本画)在籍

円山応挙や京狩野派の狩野山雪の作品に強く惹かれ、山雪の「雪汀水禽図屏風絵」に特に惹かれます。あんな仕事を江戸時代に出来る所に、山雪のポテンシャルの高さを感じます。兵庫県香美町、亀居山大乗寺(応挙寺)にある、応挙や芦雪らの作品群が作り出すあの空間が好きです。

好きな画家:狩野山雪、円山応挙、狩野芳崖、岡本太郎、森村泰昌、山口晃、会田誠、エドガー・ドガ、クロード・モネ、G・カイユボット

All About で興味あるテーマ:ビジネス-独立・企業


◇制作の視点

菱田春草の言葉にある「技術や材料はどうであれ日本人によって製作された絵が一様に日本画とみなされる時代を待望する」というところに、日本画定義の重きを置いています。
たとえば、油絵やアクリル等は画材や技術が西洋から来ていることから洋画といいます。しかし、日本画において日本独自と思われがちな岩絵具や膠、水墨画、余白のある構図、これらも中国から伝わってきたモノです。油絵具やアクリル同様、国外から伝わってきたものなのに何故岩絵具画だけが日本画という日の丸名を背負っているのでしょうか。
日本画と洋画が分けられた明治時代。あの当時はともかく、ボーダーが見えにくくある昨今、そろそろ日本画の定義をもっと大きな場所に戻してあげてもいいのではないか…、そんな事を考えながら制作したり、遊んだりしています。
◇作品について

自分らしくある、それこそが自分の可能性を狭めていくように今は感じています。狭い経験の範囲内だけで"自分らしさ"とか言っていたくはないし、といって流行や目先の情報に踊らされていたくはない。だから様々なテーマやモチーフで遊んでいます。

第39回日展「現れて、消えて」 2007年

第43回日春展「春雨~カイユボットの雨~」 2008年



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