四宮義俊 |
立島:四宮君もうちの奨学生ですが最初に作品を見たのは羅針盤の個展です。彼はものすごく研究熱心!素材に関しても、表現についてもです。いささか熱心すぎるところもあるくらい(笑)でも他の作家も見習って欲しい。
漆原夏樹 |
立島:彼もここで(羅針盤)2度作品を見ましたが、あの極端に精緻な描写がおもしろいですね。日本画であれだけ多くの要素を細かく描き込めるところが他の作家とはちょっとちがうところかな。描画の真実性というか・・・そういうものを感じますね。
麻生志保 |
ガイド:麻生さんは創画にも出してますよね。でも、さすがに岡崎さんの画廊では、バラエティ豊かな若手が発表してますね。では、他の画廊などで見た無所属作家についてはどうでしょう。
金木正子 |
金木は、東京藝大中島千波研卒。昨年からおぶせミュージアムと当館で巡回開催しているShinPA展という千波研出身の作家たちによるグループ展に参加しているのですが人物作品がとても気になる。描写としてはとくに上手いというわけではないのですが作品(人物)に込められているエッセンスの存在なんだと思います。
金子富之 |
金子は、化け物ばかり描いている。最近はギャラリーf分の1で二人展をしていましたが、作品を1点見ただけで作家の頭の中に凄い妖怪がたくさんうごめいているような想像を見る側にさせるからおもしろいのです。
岡崎:ガレリア青猫で個展をしていた西川芳孝は、うちでも12月に個展をするのですが、形の造り方がおもしろくて、過去2度うちで個展した時もコレクターに大好評でした。
西川芳孝 |
岡崎:うちは画廊ですので販売が伸びなければ企画も続けられません。今年、松岡歩を中心としたグループ展「といろ展」をしたのですが、メンバーの大半が東京藝大の学生だったにもかかわらず、売り上げはよかったですね。この展覧会は松岡君から、芸大の学生達の自主的なグループ展を開きたいとの依頼があって開催したのですが、彼は画廊で作品を発表することの重要性がよくわかっていて、後輩たちにも早く発表する場に慣れてもらおうと、院生や学部の学生たちを集めたんですよ。
ガイド:日本画は芸術品であるとともに高価な商品にもなりうるわけですから、そのへんのところも視野に入れた活動はこれからも重要ですね。