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JSP-Portrait-比佐水音

・・・絵は私の自由になる存在でなく、絵と私の関係であって、生きた存在のようです。お互いで創っていっている感覚があります。

執筆者:松原 洋一

HISA MIO

比佐水音
熊本県出身
京都嵯峨美術短期大学日本画科卒業後日本画専攻科修了→詳しい経歴

ブログ/比佐水音ブログ

近頃思うこと/長い時間をかけないと見えてこないものがあるなと思います。そうやって、日々生活しています。子供の頃から、通学路などそれて、裏道に入ってみたり、遠回りして帰ることが好きでした。街の中とはいえ、自然も共存していて、自分しか知らない場所やお気に入りの場所を発見するとそこが変わらないであって欲しいと願ったものです。でも、本当に自然の風景や植物などから貰えるエネルギーはつくづく凄いなと思います。古代から人類はそれに共鳴して、音や形や絵が生まれてきたのだろうと思ったりしています。

◇制作の視点

制作するときはいつも、自分の感覚を、別の世界と自由にリンクさせてやるかというところで描いているような気がします。変化していくことを見ることで、普遍的なものを感じ取る作業です。そして、もう一人の私が自分自身へと向き合い、自分を知るというか。また絵は私の自由になる存在でなく、絵と私の関係であって、生きた存在のようです。お互いで創っていっている感覚があります。

自分の手を離れ展示された絵を観た人には、どういう風な意味にとってもらっても自由です、委ねていますが、ただ、共鳴する感覚を少しでも感じさせられたら、それは幸いだなと思っています。
◇作品について

誰の記憶にもある、見たことのある身近にある景色と、抽象的なもの。変化していく情景、過ぎていく時間、曖昧なもの、記憶、フイルターを通して残ったもの。環になっている、普遍的な生命の繰り返しを感じながら表現しました。当たり前過ぎてなにげない。過ぎていく車窓から見える風景のイメージとそれは似ています。そんな感じに表現したかったのです。


◇<尖>の東京展について

今回、東京でやれることは単純に、うれしいです。反応を直に感じてみたいのと、京都とも、現在私が住んでいる福岡とも違う場所そこで、その地や人と関わったあとの何かの変化を又自分の中で、確認してみたいと思います。

時間をかけないと見えてこないもの、そういう言葉にできないものを描きたくて作品を描いています。わからなくても良いので感じてもらいたいと思っています。

■展覧会情報
展覧会名:尖 東京展 京都の呼吸力→関連記事
会期:2007年9月11日(火)~9月21日(金)
会場:佐藤美術館



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