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夏ドラマ原作コミックをチェック!<2> 『クニミツの政』

7月スタートの夏ドラマの中でコミックを原作とする2作に注目。さっそく、原作コミックをチェックしてみました。2回にわたってお届けします。第二回は、何でもアリ!?の政治ドラマです。

執筆者:梅村 千恵


『クニミツの政(まつり)』1~9巻

朝基まさし/画 安藤夕馬/原作 講談社週刊少年マガジンコミックス 各390円
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■中学中退の議員秘書!? 異色政治漫画『クニミツの政』。
   押尾学クン、どこまでハジケられますか?


さて、今回「コミック原作・夏ドラマ」として、大慌てご紹介するのは、フジテレビ火22:00~の『クニミツの政(まつり)』。
こちらは、医療の世界以上に複雑で陰謀、野心ドロドロの政治の世界が舞台。とはいうものの、原作は、少年漫画の王道をゆくハジケっぷり。
何と言っても主人公が、「義務教育も途中でバックれ、賞はないけど罰は少々」。人情と正義感にあふれるが、頭の悪いのが玉に瑕の武藤国光。ケンカと祭に生きると決め、世直しのために、故郷、花のお江戸を飛び出して、田舎町・新千葉ヶ崎しに。で、そこで政治化たちの体たらくを眼にし、世直しのためには、腐った政治をぶちのめすしかない!と極めて短絡的な発想で、伝説の市長の息子、坂上竜馬の第二秘書になる。

現実に立ち返れば、かなり無理のある設定。中学中退の議員秘書!? で、「総理大臣、上等!政治に喧嘩売ったる!」と言われてもなあ~・・・。
なのだが、著者は、クニミツの強烈な個性とスピード感ある展開で、そのあたりをグイグイ押し切っていく。さすが、『サイコメトラーEIJI』のコンビ!政治秘書たちの階層や、公共工事に絡んだ政治の常識などは、しっかり太字になっていて、それなりにお勉強にもなるし、何より、クニミツのシンプルな頭脳から繰り出される発言は、政治の本質をグサグサ衝いている。乱暴な言い方だが、政治版・「サラリーマン金太郎」ということか。

この主人公を演じるのは、押尾学クン。
一昔前ならツッパリ系の役者がやったのだろうが、現時点では若くてツッパリ系はちょっと見当たらなかったのだろう。
うーん、ちょっとオトナシすぎる(正統派過ぎる、というべきか)気もするのだが、それだけにどこまでハジケていただけるか、楽しみである。彼に絡む新聞記者役には、伊藤美咲。こちらは、かなり原作の「知的・気が強い」イメージにあっているかも。
原作は、敵役のキャラクターもかなりいい味出しているので、テレビドラマでも週替わりでインパクトのあるゲストを呼んでいただきたいものである。

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