落語/落語関連情報

禁断の噺家「快楽亭ブラック」

快楽亭ブラックと聞いて、ニヤリとするあなた!相当の落語通です。今回は落語界の異端児であり、落語のような人生を送る、リアル落語家の快楽亭ブラックを紹介します。

執筆者:清水 篤司

初代快楽亭ブラック

決定版 快楽亭ブラック伝
『決定版 快楽亭ブラック伝』(恒文社)
明治から大正にかけて活躍した伝説の噺家、初代快楽亭ブラックの波乱万丈の生涯を当時の落語を中心とした芸能史を楽しめる一冊
初代は明治時代に実在した、イギリス国籍の噺家。本名はヘンリー・ジェイムズ・ブラックといい、『ジャパン・ヘラルド』の記者である父とともに来日し、そのまま日本に残り噺家になったようです。

落語だけでなく、手品や講談、翻訳や演説、さらには催眠術など多種多彩な芸を披露していました。今の外国人タレントの元祖ともいえる芸人だったようです。

その後、日本人の木村アカと結婚し日本国籍を取得。本名を石井貎刺屈(石井ブラック)と改名しました。一時期は外国人が演芸をするというもの珍しさもあって、かなりの人気を博したようですが、晩年は凋落の一途で、寂しい最期を迎えました。

二代目快楽亭ブラック

借金2000万円返済記
『借金2000万円返済記』(ブックマン社)
この一冊を読めば快楽亭ブラックのすべてが分かります! リアル落語(伍)人生を送る噺家の自伝本の傑作
そして、時を越えて登場した二代目快楽亭ブラック。噺家以外にも、映画監督、脚本家、俳優、評論家、風俗リポーター、作家等、さまざまな顔をもつマルチタレント。しかし、すべての発言や行動が放送コードを限界突破しているので、公共の電波に登場することはなく、一部の熱狂的なファンがいる知る人ぞ知る噺家です。

ちなみに、初代の快楽亭ブラックとは何のつながりもないようです。

立川談志に入門し、十数回の改名と破門と再入門を繰り返す落語界一の問題児。しかしながら、落語の腕は数々の演芸賞を受賞(2000年、芸術祭優秀賞受賞)するくらい確かで、斬新で完成度の高い新作落語を創作する才能豊かな噺家であるがゆえ、多くのコアなファンに支持されています。

特に業界には様々な苦い思い出をさせられても彼を贔屓にし、サポートする評論家や作家、芸能関係の方々が多数存在します。快楽亭ブラックをさらに詳しく、知りたい方は下記のサイトにアクセスしてみてください。


【関連リンク】
・快楽亭ブラック本人の公式ブログ快楽亭ブラックの出直しブログ
・CS日本映画専門チャンネル内の快楽亭ブラックの映画批評コラム
・快楽亭ブラックの禁断のポッドキャスト!(ほぼ)月刊快楽亭ブラックでは無料でブラック話が聞けます


次ページでは快楽亭ブラックの落語の魅力について紹介します。
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