落語の「ちりとてちん」のあらすじ
柳家さん喬2「千両みかん」「ちりとてちん」-「朝日名人会」ライヴシリーズ27 :これぞ、柳家の芸!と呼ばれる「ちりとてちん」を柳家さん喬でお聞きください |
まずは酒を薦められ美味そうに一杯飲むと「こんな、美味いお酒は初めて飲みました」とほめ、鯛の刺身を食べると「こんな美味い魚は初めてです」とほめ、茶碗蒸しにいたっては、その具の中身を一個一個をほめながら美味そうに食べる。
さらに最後に出された白飯まで「ご飯というのは知っていましたが、こんな美味いものだとは知りませんでした」とほめる。こうして、出される酒や食事にいちいちお世辞を言いながら美味そうに飲み食いしてくれるので、振舞う旦那は上機嫌。このちょっと大げさに世辞を言いながら、美味そうに飲んだり食べたり演じることが、噺家のひとつの腕の見せ所
危険な妙案が浮かぶ?
そのうち、旦那の裏に住む竹という男の話になる。この男、何でも知ったかぶりをする。さらに、何か物をあげたり、ごちそうしても偉そうに講釈したり、あげくの果てには人の揚げ足を取り出す嫌な奴だと愚痴をこぼす。そのとき、急に台所が騒がしくなる。何事かと聞くと、どうやら旦那の奥さんが豆腐を水屋に10日間ほど置き忘れて、腐らせてしまったらしい。その豆腐を見ると、白い豆腐の上には青や赤や黒のカビがびっしり生えて、とてつもない異臭を放つ。
この腐った豆腐を見て、旦那が「これで、竹のやつに一泡吹かせてやろう」一計を案じる。これを「長崎名産 ちりとてちん」として竹に食わそうという魂胆。
次ページさてさて、事の成り行きはどうなるのか? 次ページで噺のクライマックスをお楽しみに。