NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」
貫地谷しほり写真集「二十歳」:「ちりとてちん」のヒロイン貫地谷しほりの魅力が凝縮された一冊 |
主要舞台が上方落語界ですので、上方落語の話題が満載で、多くの上方を中心とした落語家達が登場するようです。主要登場人物にも上方落語家の桂吉弥がキャスティングされています。
ドラマの「ちりとてちん」のあらすじ
主人公、和田喜代美(貫地谷しほり)は福井県南部の若狭湾に面した小浜市で大らかな家族なの中で愛情たっぷりに育つ。しかし、喜代美は根は明るいのだが、どこか不器用で自分の夢や目標も持てず、物事をネガティブに考えがちな女子高生。その喜代美が自身を変えるべく高校卒業後に大阪に飛び出す。そこで彼女が出会ったのが落語。人を笑わせる仕事である落語の魅力に取り付かれ、上方の天才落語家・徒然亭草若(渡瀬恒彦)に入門し、厳しい内弟子修業を経て上方の女流落語家を目指すというサクセス・ストーリーです。
そもそも「ちりとてちん」って何?
原題は江戸時代に発行された「軽口太平楽」の中にある「酢豆腐」というお話。この「酢豆腐」を、初代柳家小せんが落語の演目として作成し直します。そして、後に柳家小はんが改作し「ちりとてちん」として大阪で演じたようです。その後、初代桂春団治が得意ネタとし、上方の代表的なネタの一つとして広く知れ渡ります。東京ではそのまま「酢豆腐」が演じられたいたようです。それゆえ、同じような内容のネタでも大阪は「ちりとてちん」、東京は「酢豆腐」と区分されているようでした。
しかし、「ちりとてちん」はもう一度東京へ戻り、桂文朝が得意ネタとしました。現在では、柳家さん喬や柳家花緑らの多くの東京の噺家達(特に柳家系)が寄席や落語会で演じるようになっています。
ちなみに「ちりとてちん」とは、噺の中に登場する三味線の音色らしいです。
次ページでは落語の演目「ちりとてちん」を紹介します。