国立演芸場とは?
寄席の椅子としてはゆったりしており、座席に角度があり、どの席でも高座が見やすい。 |
創設は1979年3月22日。落語・講談・浪曲・漫才・コント・奇術・物まね・曲芸など様々な大衆芸能を上演するホールとして開設。
今回は日本で唯一の国立の演芸の定席である、国立演芸場の魅力と特色を紹介します。
国立演芸場公演内容について
取材とインタビューにご協力をいただいた、国立演芸場支配人:上杉幸雄さん(写真・左)、国立演芸場・営業課主任:増渕弥生さん (写真・右)。 |
上杉幸雄さん(以下敬称略:上杉):他の民間の寄席は一年中休みなしに開催していると思いますが、国立演芸場は毎月1日~10日までを上席、11日~20日までを中席として開催しております(1月と5月は中席のみ)。21日以降の期間においては名人会などの特別公演を開催しています。他の空いている日や定席のない夜間は貸席となっております。
ガイド:国立演芸場の番組構成を教えてください。
上杉:基本は落語を5本と他の演芸(講談、浪曲、漫才、奇術など)を4本、合計9本の構成となります。他の寄席は落語中心の番組構成となっていると思いますが、国立演芸場は落語だけでなく、広く演芸全般を提供するのも使命ですので、ほぼ半数は落語以外の演芸を提供するようにしております。
ガイド:番組構成はどのようにして決めるのですか?
上杉:番組は演芸課のスタッフが構成企画しております。噺家さんの出演交渉に関しては、噺家さんが所属する各協会に連絡し、スケジュールを確認してから出演をお願いしています。他の演芸の出演者に関しては、ほとんどが直接交渉で出演をお願いしております。
上杉:特に定席の出演者に関しては他の民間の寄席との兼ね合いを考慮して番組構成しています。
定席公演(上席、中席)以外の定期公演
2月の特別企画公演 マジック&お笑いライブ 2007年2月24日(土)15:30開演 詳しい内容は写真をクリックしてください |
若手噺家や有望な芸人を集めて毎月1回開催。若手芸人の登竜門的公演。レギュラー出演者は年間2回出演し、年間で審査され、受賞者が決まる年度表彰方式。毎年6月に「花形演芸スペシャル」で大賞・金賞・銀賞が授与される。過去の受賞者に爆笑問題、柳家花緑、春風亭昇太などがいる。
■国立名人会毎月1回開催。落語を中心にベテラン・大御所の顔揃えによる名人会。
■特別企画公演
毎月1回開催。落語、講談、浪曲などの特集のほか、日本伝統芸能の各ジャンルにわたる幅広い企画公演。子供向けの公演やマジックのみの特集などレギュラー公演も多数。
次ページでは国立演芸場の歴史と特色についてお伺いしました。