落語/落語関連情報

はじめて落語を聴くならまず、寄席へ。(2ページ目)

はじめて落語を聴きにいくとしたら、まずは雰囲気から味わってほしいので「寄席」をオススメします。ここでは「寄席」の楽しさやちょっとしたマナーなどを記載しております。

執筆者:清水 篤司


小粋に寄席を楽しむ方法:知るべきマナーとお得情報

前ページで説明したとおり、寄席へは、ちょっと時間が空いた時に気軽に立ち寄ってもらえばいいのですが、やはり「落語を聴きに寄席に行く」という行為が、あまり日常的ではないようで、初めて寄席に行くことにかなり気兼ねする人が多いようです。そこで、寄席での小粋な観賞方法をお教えしますので参考にしてください。

■普段着でぶらっと立ち寄るのが寄席
まずちょっと驚かされるのが、初めて寄席にいく人の多くが服装を気にすることです。歌舞伎などのお芝居を観にいく感覚をもたれているようですが、寄席は庶民の娯楽なので服装は全く気にすることはありません。とはいっても着物や浴衣で観に来るお客さんがいると寄席全体が華やいでいいのですが、わざわざそんなことをする必要はありません。

■「いま、座って観れますか?」この一言が通への道
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新宿末広亭の木戸口。ここで「いま、座って観れますか?」と聞きましょう
寄席で入場券を買うときに、まずは木戸口(入場券売り場)で「いま、座って観れますか?」と一言聞いてみるのがいいでしょう。立ち見のときはたいてい「ただいま、立ち見」と出ていますが、たまに入ってから席が見つからず立ち見になってしまうことがあるからです。

「大丈夫ですよ」と言われれば入場してもすぐに空いている席がみつかりますし、混んでいるときは「右奥のほうが空いています」とか「お二人なら並んで座れます」と教えてくれたり、寄席によってはお茶子さん(店員)が席をみつけてくれたりします。「いま、座って観れますか?」という何気ない一言によってスムーズに席につくことができます。

■携帯電話の着信音にご注意
木戸銭を払い会場に入る前には、当たり前のことですが、携帯電話の電源を切るかマナーモードにしましょう。音だけ切ってバイブモードだけにする人もいますが、寄席は狭いので「ブーン、ブーン」というバイブ音はけっこう会場で響きます。

入場後、空席を見つけるコツは会場後方や入口から俯瞰で会場全体を眺め、空席を見つけてから席につくことです。すぐに空席が見つからない場合はあまり会場をウロウロせず、十分くらいで芸人が入れ替わりますので一席終わるのを待ち、芸人が入れ替わっているときに空席に移動しましょう。

■飲み食い自由な寄席でのマナー
寄席内では飲食自由です。会場内でも飲み物・食べ物も売っていますのでご自由にどうぞ。でも大きな音を立てて飲食をすることはマナー違反です。とくに臭いのキツイものはご遠慮願います。

■トイレに立つタイミングに、ご注意ください!
別にいつでも席を立ってトイレや売店などに行ったりしてもいいのですが、できれば芸人が入れ替わるときや中入りなどの休憩時間にしましょう。

芸人が舞台に上がり始めたときや、ネタが終盤にかかってるときはちょっと我慢したほうがよいです。なぜなら必ずといっていいほど芸人に「いじられ」るからです。「もうお帰りですか?」「もう、ちょっとで終わるよ!」と、かっこうの餌食になります。まぁ、こんなところも寄席の面白いところですが。

以上、日常のマナーさえ気をつけていれば、なにも気負うことなく楽しめるところが寄席です。ぜひ、ちょっと時間が空いたときや気が向いたときにフラッと立ち寄ってみてください。
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