RQが鈴鹿の8耐に初めて登場したのが84年。当時は水着にチームロゴを貼り付けたようなシンプルなものであったようだが、その存在が広く認知されるに連れ、各チーム毎にデザインも趣向を凝らすようになった。ハイレグの角度も徐々に鋭角的になり、単なるキャンペーンガールのスタイルから、RQ独自の様式美を確立して行ったのがこの頃である。
そこへ持ってきてジュリアナブームである。一般女性がRQ顔負けのボディコン超ミニで街を闊歩していたこの時代。RQのコスチュームは更に過激に変貌し、Tバックを取り入れるチームも現われた。色調もよりヴィヴィッドになって行き、華やかさと過激さはこの頃ピークを迎えたのである。
その後、一般的な流行も露出面で落ち着きを見せ始め、安室奈美恵が注目されるようになった頃から女子高生を中心に流行り出した、ミニスカ&ブーツというスタイルがRQの世界でも取り入れられるようになって行った。更にはヘソ出しルックなども敏感に取り入れられ、従来のワンピースタイプからセパレートタイプへと移行していった。
現在もセパレートタイプが主流である事に変わりは無いが、上着や巻きスカートの脱着により、一つのコスチュームでも何通りにも見せられるような工夫が成されている。また、以前はチーム毎に一様だったデザインも、数パターン用意するチームも多くなり、バリエーションで勝負する傾向にある。
そんな大きな流行がある中、一貫してデザインを保持しているのがPIAAのレーシングチームだ。白地に黒の縁取りが成されているというシンプルなレオタードに、チームロゴが入っている襷を下げると言うスタイルは未だに受け継がれている。毎年ガラリとデザインを変えてしまうチームが多い中、ここまで一貫しているチームは稀だ。
また、極端にデザインを変えないまでも、イメージを維持しつつマイナーチェンジを繰り返すチームもある。有名所ではENDLESS。白と青を基調にフリルやリボンなどを取り入れ、女の子らしさを前面に押し出している。それゆえか、他チームのRQからも人気が高く、オーディションの競争率も一際高い。コスチュームはチームイメージとしても大切だが、より質の高いモデルを集める上でも重要な役割を果たしているようだ。
以上がRQコスチュームの変遷である。これからの季節は2001年度RQが続々と発表され、同時にコスチュームも公開もされ始める。今年の新人RQは一体どんなデザインのコスチュームを身につけるのだろうか。期待に胸膨らむ今日この頃である。