子どもは大人の矛盾に敏感
以前、公共広告機構のCMで子どもたちが親に対するメッセージを発しているものの中にこんなものがありました。「『人の悪口をいっちゃいけない』って言うけど、自分たちはしょっちゅう、人の悪口を言ってるじゃん!」
これを聞いた際、私が子どもの頃に大人に感じた矛盾を思い出しつつ、子ども時代だけでなく大人になっても物事というのはそれを教えてくれる「人」によって意味や伝わり方がまったく違っていることを再認識。
そうなんです。感謝することを子どもに教える大人が感謝することを忘れていたり、していなかったり、それどころか文句ばっかりいっていたらどうでしょう?
子どもにとってその大人の教えは信ぴょう性の低いものになると思いませんか?疑問に思うだけならまだかわいいもの。そこにある矛盾を見抜き、その大人のいうことに聞く価値がないと冷静にする子どもも決して少なくありませんし、親に嘘をつかれたと傷つく子どもも。子どもって大人が思っている以上に冷めた視点を持っていますし、また無意識の内に自分にとっていいもの、悪いものを判断する能力も鋭かったりします。
ベネッセコーポレーションの最近の調査では「大人の考えを理解してその場にあった態度をとれる『良い子』が増えている」との報告もあがっています。子どもが大人の矛盾に気がついている場合、うわべだけいうことを聞いて、身につかない、つけない場合も考えられます。これではせっかく感謝することの大切さや素晴らしさを教えても意味がないですね。
バッドな会話は無意識に出ている
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「もうすこし、お給料が高ければ、○○ちゃん(子ども)をあそこの塾に行かせてあげられるのに」
「家計に余裕があれば、特売の安いお肉じゃなくて、ブランドのいいお肉が食べられるのに……」
「お風呂掃除やってくれるのはいいんだけど、ついでに洗面所も磨いておいてくれない?」
似たような会話に覚えがあったらこれからは注意してください。ちなみにこれらバッドな会話は無意識に出てくるようです。特につねに不満をためている奥さまの場合、夫が何もしていなくても、会話のついでに言ってしまっていることもあるとか。それを見て育つ子どもは外にいって同じことをする可能性が大ですので夫婦間の問題だけでなくトゲのある会話は教育の問題でもあることを意識してください。