暑かった残暑も去って急に涼しさが増してきましたね。このように気候が変化しだすと、お囃子(はやし)の練習の音が聞こえてきたり、お神輿(みこし)を磨いている光景に出合ったり、秋のお祭りの季節がやってきたことを感じます。私も子供のころは母にお小遣いをもらって兄弟やお友達と毎年のように遊びにいっていました。夜店で食べたあんず飴やお好み焼き、それから膨らむのが面白くてずっと作り方を見ていたカルメ焼きなど楽しい思い出がいっぱいあります。いまだに神社などで出店を見かけるとついつい買いたくなってしまったり。皆さんもきっと同じような思い出がおありなのではないでしょうか?

ところで、夜店の思い出がついつい先走ってしまう秋のお祭りですがどうして秋にお祭りをするのかご存知ですか?今回は秋祭りのルーツについてご紹介したいと思います。

神様に「ありがとう」の日

「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」。稲穂が垂れてきたら秋祭りの季節です!
まずは秋祭りの正式名称から。お祭りの告知などには書いてある場合も多いのですが、秋のお祭りは「新嘗祭(にいなめさい)」といいます。11月23日に天皇陛下が天津神(あまつかみ)、国津神(くにつかみ)という神様にその年に新しく取れた五穀豊穣(ごこくほうじょう)を「召し上がってください」とお勧めし、また天皇陛下自身も召しあがり、その年の収穫に感謝をするという祭儀(さいぎ)です。祭儀というのは神仏を祭る儀式のことです。元々は宮中儀式として行われていましたが現代では伊勢神宮の祭事としても11月23日に行われています。

ちなみに日本では昔から稲作が盛んな土地ですから神様にお米の新穀をお供えして感謝をするんですね。ですから秋祭りというのはお米が取れる秋に行われる稲作儀礼の一つなんです。そんなことから秋祭りというのはお米の取れる10月に行われることが多いようです。

また音楽があったり、ご馳走があったり、踊りがあったりという秋祭りのスタイルは宮中の新嘗祭だけでなく、一年間、頑張ってお米を作ってきた農家の方たちの打ち上げ(?)のような宴(うたげ)も持たれていたところから一般の人も参加するという行事として現代まで引き継がれてきているという説もあります。

ちなみにこの流れから11月23日は「勤労感謝(きんろうかんしゃ)の日」という祝日になっているんですよ。