暴落の定義
新聞等で、「日経平均大暴落!」と言う見出しは皆さん何度か目にしていると思います。しかし暴落といっても、2%の下落でも人によっては暴落だという人もいますし、ストップ安だけが暴落だという人もいます。そこでまずまず株価の「暴落」を定義づけましょう。
今回はテクニカル指標のひとつである「RSI」を用いて暴落を定義したいともいます。
RSIとはRelative Strength Indexの略で、計算式で表すと以下の通りです。
RSI=一定期間の上げ幅の合計÷(一定期間の上げ幅の合計+一定期間の下げ幅の合計)×100(%)
一般的には、30%以下が売られ過ぎ、70%以上は買われ過ぎの水準と言われており、30%以下では買いのタイミング、70%以上では売りのタイミングと言われています。
そこで今回は、「RSIが30%以下になったら暴落」と定義付けましょう。
「RSIが30%以下になった銘柄を買い、RSIが70%になったら売る」といったトレードを全銘柄で行った結果が以下の通りです。
期間:2004/01/04~2009/11/04
勝率:59.27%
勝ち数:26050
負け数:17903
引き分け数:567
平均損益:8,860円
平均損益がプラスなのでどちらと言えば、有効なトレード方法と言えますが、実践で使うには程遠い結果となりました。
100円以下の銘柄で勝率アップ
そこで「RSIが30%以下になった銘柄を買い、RSIが70%になったら売る」と言う売買ルールにもうひとつ条件を加えました。それは「株価が100円以下の銘柄のみトレードする」と言う条件です。
この場合の検証結果は以下の通りです。
勝率:68.03%
勝ち数:881
負け数:414
引き分け数:53
平均損益:23,814円
「株価100円以下の銘柄のみトレードする」に限定したため、取引回数は大幅に減っていますが、勝率と平均損益は大きく向上しました。
また年別の結果を見ても、概ね100円以下の銘柄のみ売買した場合の方が良い成績と言えるでしょう。
年別の結果
過去の株価を検証した結果から、RSIを用いて投資を行う場合、株価100円以下の銘柄のほうが成績が良い結果となりました。もちろんこの結果はあくまでも過去の株価データを検証した結果であり未来を表すものではありません。しかしながら暴落時にRSIを活用して投資する場合は100円以下の銘柄の方がリバウンドしやすい傾向にあるとだけでも覚えておけば投資のチャンスも拡がるかもしれません。