スタイルをカスタマイズ出来る
COTONAのクオバディスカバー ビジネス
■トスカーナ地方のヌメ革を使用したヨーロッパ風デザイン
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COTONAのクオバディスカバーを最初に手にした時、何となくヨーロッパの手帳のようなムードがあると思いました。調べてみると、トスカーナ地方の高級ヌメ革を使っているとのこと。しかもそれを手作業で磨き込んでいるのだそうで、その革の質感に対するこだわりが、ヨーロッパのムードを作っているのだと思いました。
ほぼ日手帳でもお馴染の閂型のペン差し部分も、革の風合いとステッチの位置などが、ヨーロッパ風というか、革の質感を上手く使っています。それが機能的でもありながら、デザインにもなっているのが、細かいことですが、面白いと思うのです。実際このペン差し部分は、写真に撮ると中々フォトジェニックで、それはつまり機能として付いているペンループまでデザインが行き届いているということなのです。
■デザインだけじゃない、質感や触り心地も魅力の革 また革のカバーとしての基本部分をしっかり押さえた上で、カバーに虫食い風の穴を開けたり、裏表紙の内側に用意されたサイドポケットは大きな穴が開けられていて、内部が見えるようになっていたりと、遊び心溢れる仕上げになっているのが、このCOTONAのカバーの特徴です。しかも、この虫食いやサイドポケットの穴は単なるデザイン上のアクセントではなく、例えばカバーの下に色紙などを敷いておけば、虫食いの穴から覗く部分の色を変えることが出来ます。また、サイドポケットには写真などを入れて、自分なりのスタイルの手帳にカスタマイズすることが出来るわけです。
使ってみて感じるのは、革のふんわりと柔らかく、しかししっとりと手に馴染む心地よさ。また閂型のペン差し部分が、しっかりした作りなので、ここにペンを2本差して使えるのも便利でした。虫食い穴から覗く色を変えるだけでも、随分表紙のムードが変わって見えるのも面白い感じでした。ぱっと見から受けるイメージだと、デザイン先行のカバーに見えて、実は、革の質感や触り心地に重点を置いたカバーだというのが、ガイド納富的には気に入ったポイントです。
ガイド納富のこだわりチェック
■手帳カバーは触り心地が最重要冒頭にも書きましたが、結局手帳カバーは触って気持ちいいと感じるものが一番だと思うのです。次いで、見た目が好みであること、最期に欲しい機能があること。結局、毎日持ち歩きたくなるか、手に取りたくなるか、という2点を補強してくれるツールが手帳カバーだと思うのです。普段手帳を使うことを考えると、カバーの中に入れたいものも、せいぜい筆記具と付箋、あとはカード類くらいで、筆記具を別にすれば、機能としてはサイドポケットがあれば良いくらいのものです。
それ以上の機能が欲しければシステム手帳やポートフォリオを使うべきだし、綴じ手帳、特にクオバディスのビジネスやエグゼクティブのような、スケジュール管理に特化したビジネス仕様の手帳の場合、目的のページへのアクセスの良さと、筆記環境の向上が、何よりも優先されます。後は、誰に見せても恥ずかしくない素材とデザインであれば言うことなしです。
クオバディス「ビジネス・プレステージ クラブ」2,940円(税込) 文庫サイズのクオバディスの定番。見開き1週間のバーチカル型。 |
今回取り上げたクオバディスカバーはどれも、そういった基本線をしっかりと押さえた仕上がりで、あとはもう好みでしかないくらい、優劣を付け難い製品だと思いました。ガイド納富はcyproductのカバーを使っていますが、それは、ガイド納富が同じクオバディスでも『ビジネス』ではなく『プレーン』を愛用していることと、プレーン以外にメモ帳などをまとめて持ち歩きたいこと、案内ハガキが入るポケットが欲しいこと、といった事情があっての選択です。そういう個人的な事情が色々あるのが手帳環境ですから、こんな風に基本を押さえて細部に工夫があるカバーが揃うのは、とても有り難いことだと思うのです。
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