約束よりも作業の方が多い仕事もある

ハイタイド「B6-BLOCK-NY-1BK イーリス」1,470円(税込)
色は、他に青、緑、ピンク、黄色がある
 

手帳には色んな種類があります。しかし、その多くは、時間軸を使って、アポイントメントなどの「予定」を記入していくスタイルです。クオバディスやほぼ日手帳でお馴染のバーチカル型は、その最も洗練されたスタイルの一つです。または、カレンダー状のレイアウトに、その日にやるべき予定の項目を書いていくスタイル。これは、クオバディスの「ビソプラン」のような、いわゆるブロック型と呼ばれるタイプですね。

手帳で管理するのが、単に約束(アポイントメント)や取材、打ち合せの予定といった、他の人や外部の状況と予定を合わせて行動するものだけならば、時間軸で管理するのは最もスマートな方法だし、その予定自体が多くなければ、ブロック型はとても一覧しやすい方法です。ただ、手帳で管理したい、もう一つの要素として、ToDoがあります。ガイド納富の例だと、原稿の締め切りとか、写真撮影とか、ネタを考えるとか、資料を読むといった、大体、何日くらいまでには済ませた方がよい、といった予定です。

この手の予定は、時間がどのくらいかかるかも不明なことが多く、この日の何時から何時、といった決め方は出来ません。しかも、ガイド納富の場合、予定のほとんどが、この手のToDoなのです(時間軸で管理する予定は、取材、打ち合せ、飲み会、ライブくらいですから、せいぜい1日に1つか2つなのです)。ガイド納富に限らず、自由業の方や自営業の方には、そういうケースが多いのではないかと思うのです。で、そんな業種の方に使いやすそうな手帳をみつけました。ハイタイドの「B6-BLOCK-NY TYPE」です。

1週間見開きブロック型というスタイル

見開き1週間ブロック型のフォーマット。1週間をブロックで区切って、それぞれのブロックが各曜日に対応するレイアウトだ。

ハイタイドの「B6-BLOCK-NY TYPE」は、手帳の分類で言えば、B6判の見開き1週間ブロック型です。見開きのページを8つのブロックに分割し、その一つに当月と次月のカレンダーとメモ欄を、残りの七つが、それぞれ1日分のブロックに割り当てられています。そこに、時間軸が書かれていれば、まあ普通の見開き1週間の手帳の変形といった感じなのですが、この手帳では、ブロック毎に、上から、日付曜日とメモ欄、ToDoリスト、メモ欄、という三段構成になっています。

月表示、2カ月カレンダーのあるブロックには週単位のToDoやしておきたいことを記入。各曜日のブロックの半分近くはToDoリストで構成

基本的な使い方としては、日付横のメモ欄は、その日の重要項目や、その日が何の日であるかを記入。その下の4行あるToDoリストに、その日に行わなければならない作業を記入。その下のメモ欄には、時間が付く予定や、読んだ本、見たDVD、買ったアイテム、といった、その日に起こること、起こったことを記入します。カレンダーがあるブロックには、その週にしなければならないこと、その週の内に片づけたい仕事などを書いておきます。

このような、一般的な1ケ月のブロック型スケジューラも装備。スケジュールの俯瞰はここで行う
国産の手帳だけに、巻末の付録も実用的。B6版とやや大きめの判型なので、路線図の文字も読みやすい

別途、見開き1ヶ月のブロック型スケジューラも付いているので、1ヶ月の大まかな予定は、そこで管理出来ます。巻末には14ページのノート欄と、時差表付きの世界地図、東京近郊路線図(埼玉、神奈川、千葉を網羅、つくば、宇都宮あたりまでカバー)、大阪近郊路線図(神戸、京都、奈良、和歌山、滋賀をカバー)、東京、横浜、京都、大阪、神戸、札幌、福岡、名古屋、仙台の地下鉄路線図を掲載。国産メーカーの手帳は、付録も実用的です。

タスク管理=生活の管理という考え方

使用例。ToDoリストは、保留できるタスク管理ツールとして使うと実用性が上がると思う

この「B6-BLOCK-NY TYPE」と他の手帳との一番の違いは、一日を時間で管理するか、やるべき事で管理するか、です。その日一日に、どれだけの作業を終えていなければならないのか、という管理の方法と、その日は何時に何処にいなければならないか、という管理方法では、管理出来るものが全く違います。いわゆる「時短」とか「ライフハック」的な考え方が有効なのは、時間軸管理型の仕事だし、「ともあれコツコツやっていく以外にないなあ」という考え方が有効なのは、タスク管理が生活管理になるような仕事です。

実際、今までの手帳では、「月曜までにネタ出し」とか、「15日までにブツの手配」とか、そういう、出来れば早めにやりたいけど、ついリミットまで手を付けないままになりがち、という仕事は、書き入れ難いと思っていました。しかし、この手帳の場合、とりあえず「この日にはやっときたいな」と思った日(大体はリミットの三日前くらい)にToDoとして書き込んで、それとは別にリミットの日に締め切りとして、やはりToDoに書いておくと、手帳を見た時に、今週やらなければならない事で、まだ終わっていないものが一目で確認出来ます。例えば、「今日、これを終わらせないと後がキツイなあ」と思って、手帳を開いて、「あ、明日のコレと今日のコレを交換すれば、後もキツクならないかも」といった感じで、修正するのにも役立ちました。

時間軸的予定とタスク的予定の同時管理

カバー裏の内側にはペン挿し、コーナーポケットが付いている

ブロック下部のメモ欄は、その日に予定があれば「19時~21時、打ち合せ at 恵比寿」とか書いておけば、その日にしなければならないことと、時間がある予定とのバランスが取りやすくて便利です。不思議なのですが、このようにToDoが上、予定が下、という並びだと、まずタスクありきで予定を立てられるので、空いてる(実はタスクは多い)という日に予定を入れずにすみます。

ペン挿しにペンを挿してみた。ペンはLAMYのNOTO

また、自由に書けるスペースが広いせいか、タスクだけをしっかりToDoリストに記入しておけば、それを中心に他は好きに使えるというのも面白いところです。ガイド納富は、下段のスペースを、時間付きの予定と、読書・映画鑑賞録的なメモを書く欄として使っています。日付の横のメモ欄も、自分にとっての重要事を好きに書けるので気に入っています。

ガイド納富の「こだわりチェック」


このハイタイドの「B6-BLOCK-NY TYPE」には、デザインや機能が違うカバーがいくつか用意されていて、ガイド納富が使っているのは、「イーリス」という、表紙に大きなフタ付きのポケットがあるタイプです。このポケットには案内状や領収書、チケットなどを入れておきます。カバーには他に、ペン差し、コーナーポケット、栞になるマーキングフラップが付いていて、本体には栞紐が2本付いています。特に機能があるといったタイプのカバーではないのですが、B6という携帯しやすい判型に似合うシンプルなカバーです。

そんな風に、カバーやデザインは普通に便利な手帳ではあるのですが、タスク管理重視の手帳というのは珍しいレイアウトではあると思います。ただ、珍しいから使い難いかというと、そんな事はないのが面白い所です。もしかしたら、このフォーマットはiPhoneなどのPDAに向いているのかも知れませんが、そちらでも、このスタイルで予定を管理しようというソフトは、まだ登場していないようです。通常、「予定」というのは、他人と自分の時間を合わせる必要から生まれたものなので、「自分」だけの予定=タスク、のための手帳という発想は、中々出てこないのかも知れません。

それにしても、ガイド納富には使いやすい手帳でした。10月始まりなので、買ったらすぐに使い始められます。このレビューを読んで、何となく自分に合いそうだと思った方がいたら、とりあえず年内、この手帳を試してみてください。ほんと、意外なことに便利なんです。

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