3位
音の輪郭が浮かび上がるシャープな音
ゼンハイザー「IE7」実売価格29400円

ゼンハイザー「IE7」実売価格29400円

最近の高音質イヤホンには珍しく、ダイナミック型のドライブを使った「IE7」は、とにかく音の輪郭がハッキリしたシャープな音が出ます。まるで、ピンボケの写真にシャープネスのフィルタをかけたように、輪郭が強調されてエッジの利いた音になる感じです。ツェッペリンの「聖なる館」の一曲目「永遠の詩」のイントロのような、歪みが少ないギターのカッティングなど、その切れ味の良さに震えが来るほどでした。
ケーブルはしっかりした感じで断線などに強そうだ

しかし、あまりにエッジが立ち過ぎて、例えばイエスの「こわれもの」一曲目「ラウンドアバウト」のような、軽く歪んだ音がジャキジャキと続く曲の場合、その歪みが強調されて、やや耳に障る感じになってしまいます(その過激なエッジが好きだという人もいそうですが)。アコースティックギターやピアノを中心にした音楽、古いブルースやピアノトリオのジャズあたりに合うと思いました。ジャコ・パストリアスも良い感じに聴けました。

イヤーパッドが収納できるなど多機能でデザインもキレイなケースが付属する

イヤーパッドが独特で、ちょっと固いのですが耳の形にピタリと寄り添う感じで遮音性はかなり高いと思いました。このイヤホンも説明書には耳の後ろを通して上から耳に入れるように書かれているのですが、直接耳に入れても、きちんと遮音されるので着脱は楽でした。ケーブルも細くもなく太くもなく、取り回しが楽です。そういう部分が楽だと、音楽を聴くことに構える必要が無く、その分気持ち良く音楽が楽しめると思うのです。

イヤーパッドの替えを入れられて、イヤホン本体とケーブルをスマートに収納出来るケースも付いています。また、質感も高く、音の好みさえ合えば、とてもコストパフォーマンスが高いイヤホンだと思います。高品位のイヤホンにはアクティブ型のドライブを使っているものは少ないので、あまり他のイヤホンでは聴けないタイプの音だと思います。聴く曲は選ぶのですが、こもイヤホンで聴くジャズは気持ち良いと素直に思いました。

2位
生々しいリアルな迫力を感じさせる音
エティモティックリサーチ「ER-4S」実売価格24800円

エティモティックリサーチ「ER-4S」実売価格24800円

ケーブルや本体が、何となくチャチで見た感じはあまり高級感を感じさせないけれど、音を聴いて驚きました。良い音というよりも、音がとてもリアルに生々しく聴こえます。音の輪郭や定位感などは今一つという感じなのだけど、そんな細かい事が関係なくなるほど、音が迫ってきます。やや大音量気味で聴く方が、より、その迫力を感じられるようです。

ケーブル中央にやや太くなっている部分があるが、他は細くて扱いやすいケーブルだ

ピンクフロイドの「狂気」でのデイブ・ギルモアの官能的なギターや、クイーンの「オペラ座の夜」の「サムバディ・トゥ・ラヴ」のコーラスでの、そこに彼らがいるかのような生々しさは、他のイヤホンにはない、このイヤホンの特徴ではないかと思いました。試しに聴いてみたニール・ヤングの「ライク・ア・ハリケーン」や、立川志の輔師匠の落語も、その息遣いまで聴こえるような迫力でした。

イヤーパッドや変換プラグなどの付属品はケースで一括管理できる
ロケット型のイヤーパッドは、ねじ込むだけでちゃんと耳にフィットしてくれるので着脱は、今回試したモノの中でも群を抜いて楽でした。また、ケーブルの中央部の突起に装着出来るクリップが付属していて、ケーブルを服などに留めておく事が可能。これを使う事で、歩きながら聴くのにケーブルが不必要に揺れる事なく、とても快適に散歩が出来ました。

着脱式のクリップが付属。このクリップで使い勝手が上昇

もしかすると、純粋に「良い音」を求める人には向かないのかも知れませんが、ガイド納富としては、とても気持ち良い音を聴かせてくれるイヤホンだという印象です。エモーショナルなロックやファンク、古い日本のフォークソングなどを聴くのに向いた、何と言うか熱いイヤホンだと思いました。

次のページでは、1位のシュア「SE310」とこだわりチェックです