男のこだわりグッズ/グッズ関連情報

開放感のある履物、スリッパと下駄を見直す(2ページ目)

コンパクトながら抜群の履き心地とフレキシブルな使い勝手の良さが魅力のスリッパと、足の裏に吸い付くような木の感触が心地よい男性用下駄。見逃していた履物の本当の魅力を探ります。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


下駄を日常の中に取り戻す試み

和工房みずとり「メンズ手彫り下駄 縞」11,550円(税込)
サイズはLとLLがある

かつて、履物の定番だった下駄も、今ではほとんど見られなくなってしまいました。ガイド納富の子供の頃は、祖父のお客様などが下駄でやってくることも多く、玄関先に下駄が置かれているのは普通の光景だったのですが、そんなガイド納富も、下駄はせいぜい着物を着て外出する時に履くくらいです。しかも、できれば下駄は避けたいなあと思うくらい、履き心地が良い物ではないのです、正直なところ。

そんな話をしていて勧められたのが、和工房みずとりの「メンズ手彫り下駄」でした。いわゆる男性用の下駄に比べて、足が当たる部分が丁寧に彫られている独自のスタイルは、見るからに履きやすそうです。底も歯ではなく、いわゆる右近下駄のような、中ほどを刳り貫いたような形状で、これなら歩きやすそうです。

カランコロンと下駄の音

ぴったりと足にフィットする心地よさ

足を通してみると、これが本当に、大袈裟ではなく言葉通りの意味で足に吸い付くようにピタリと収まります。足の裏から木の温かみが伝わってくるような履き心地に、ちょっとビックリしました。別に、ガイド納富の足に合わせて作ってもらったわけでもないのに、このフィット感はただ事ではありません。

指に優しい鼻緒と指先部分のカーブの妙

歩いてみると、正に下駄というか、カランコロンと、とても良い音が鳴ります。静かな道を歩くと、向こうからやって来る人が注目するくらい音がするのですが、木の質が良いのか、不快な音ではないので、嫌がられる感じはありませんでした。むしろ微笑ましく見て貰える感じでした。鼻緒もしっかりと指先にフィットするので、下駄に慣れていない人でも大丈夫ではないかと思います。

滑りどめの付いた裏側

裏側にはしっかりと滑り止めのゴムが貼られているのですが、それでも、本当に良い音でカランコロンと鳴ります。その音は、この下駄の木の素材の良さを示しているような気がします。下駄に慣れない人でも、ものの一キロも歩けば、下駄の歩き方が身について、後は楽に歩けるでしょう。

絶妙なカーブを描く手彫りの台座

元々、十分に考えられたカーブが、足をしっかり支えてくれるので、履き心地の良さはサンダルよりはるかに上等です。この丁寧に彫られたカーブが、この下駄の最大のポイントなのでしょう。長年、靴の中底を作っていた方がプロデュースしたものだそうで、確かに、その研究の成果なのだろうと納得させられる出来です。

疲れにくく、歩きやすいというのも良いのですが、この下駄をガイド納富が気に入った一番大きな要因は、着物でもTシャツでも似合うということです。サンダルでは何となくカッコが付かなくても、下駄なら街歩きだって出来てしまいます。足下が涼しいというだけでも、中々嬉しいことなのですが、さっと引っ掛けて履いているだけで、何となく大人な感じがするのも、この下駄のデザインの良さなのでしょう。

ガイド納富の「こだわりチェック」


今回紹介したのは、従来のスタイルを踏襲しながら、そこに新しい視点と技術を導入した履物達です。「OTTO」は、全てのスリッパがこの形なら良いのに、と思わせるほど画期的な使い心地とデザインですし、「メンズ手彫り下駄」は下駄といえば足の裏が平たいものというイメージから抜け出して、足の裏が気持ち良い履物という新しいジャンルを作っています。

足の裏というのは結構デリケートというか敏感というか、中々侮れない感覚を持っています。それだけに、靴には凝る人が多いのですが、スリッパや下駄は、意外に見落としがちです。それだけに、良い物に出会うと、実はそれまでがいかにストレスであったかに気がつきます。そして、それからの生活が間違いなく気持ち良くなります。良いグッズとの出会いというのは、そういうものだと思うのです。
<関連リンク>

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