アンティークの特装本のようなブックカバー
美篶堂「オリジナルブックカバー」
各色12,600円(税込) |
機能を重視すればシンプルなデザインになり、ステイタスを重視するれば凝った意匠になるというのが、通常のグッズデザインの常識ですが、今回紹介する美篶堂のオリジナルブックカバーは、そんな常識を覆す高い機能と凝った意匠を両立させた、何とも持っていて嬉しくなるようなグッズです。
デザインは、このガイド記事でも取り上げた、ヌメ革カード&コインパースやペンケース、メガネケース、ロディアカバーなど、使い勝手と革の質感を融合させたグッズを製作しているcyproductの齋藤義幸さん。彼は、機能性を重視した使いやすいグッズを製作する一方で、アートとグッズの融合を考えた「作品的」なグッズの製作も行う、一種のアーティストでもあります。そんな齋藤さんが、自らも愛用している美篶堂のB6ソフトカバーノート(682円)のために作ったのが、このオリジナルブックカバー。
美篶堂という、趣味製の高い高品質な紙製品の店に合わせて、齋藤さんが趣味に走って作ったものだけに、ちょっと他にはない、とても質感が高く、見た目にはヨーロッパあたりのアンティークの特装本のように見える、重厚でいて、でも中は機能性に溢れている、錬金術師の手帳箱のようなブックカバーに仕上がっています。
ノートと本を同時に収納したい、という発想
左右に一冊づつノートや本を収納できる
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このブックカバーは、元々はブックカバーというよりもB6サイズのノート用のカバーとして作られたそうです。そこに、単にノートだけでなく本も一緒に収納できると便利だというアイディアを加えて、二冊収納用のブックカバーになったわけです。サイズ的には、B6用なのですが、新書判から、四六版までカバーします。つまり、新書はもちろん、青年誌コミックス(ジャストB6サイズです)や、四六ソフトカバーの単行本、さらに出版社によってはハードカバーまで、かなりのサイズの本を収納できます。
それは本でなくても構わないわけで、例えば、右側にはノート(このノート部分は、美篶堂のB6ソフトカバーノート(682円)が最適。表紙色は黒と白、中は無罫、横罫、方眼の三種類)を入れて、左側にはスケジュール帳を入れるという使い方も出来ます。スケジュール帳は、最近多いB6ソフトカバーのものがピッタリですが、クオバディスの「ABP 2」や「ビジネスプレステージ」なども合います。スケジュール帳のカバーとしても、これだけの質感の革は中々ないのでお勧めです。
内部ポケットの多層構造で使い勝手が広がる
ノート+ペンや小物入れとしても使える
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ノートと本、ノートとスケジュール帳という使い方も便利ですが、写真のように、片側はペンケース的に使うというのも面白い使い方です。このブックカバーは本の表紙を差込むポケットの上に、上から差込むポケットが付いているので、そこを小物入れ代わりにすることも可能なのです。ここに、ペンやステープラーなどの日常使う文具を入れてしまえば、ポートフォリオ的な使い方も可能です。
ロディアを差すことも可能
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さらに、写真のようにロディアを入れる事も出来ます。ロディアは「No.14」がジャストサイズ。このポケットも左右どちらにも付いているので、写真とは逆に、右にロディアを入れて、左には本やスケジュール帳を入れるのも良いですね。少し小さめのロディアを入れて、余ったスペースにペンを差すのも使い勝手が良さそうです。
優しい触り心地が抜群の革の質感
ざっくり使える外部ポケット
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外側にもポケットが付いています。このポケットも比較的ゆっくり作られているので、結構様々なものが入れられます。案内状などのポストカードやメモなどはもちろん、写真のように、クオバディスの「プレーン」などの薄手の手帳をカバーごと、そのまま収納する事も可能。これが両面に付いているので、中のポケットと合わせて、全部で6つの収納部があります。使う人によって、様々に使える機能性を持っているのです。
それだけの機能を持ちながら、見た感じはゆったりとした、機能よりも美観を重視した佇まい。その秘密は、使われているキップレザーにあります。持つと、ふわりとした感触で、しかも手にすっと吸い付くように馴染みます。タンニン鞣しの柔らかい革は、収納量を約束すると同時に、ちょっとした懐かしいムードもあって、触っているだけで嬉しくなります。
ガイド納富の「こだわりチェック」
ブックカバーは色々あります。自慢ではないですが、本をカバーするという機能としては、ガイド納富がプロデュースしたものが一番だと思っていますが、造形としての本の魅力を再現するようなブックカバーは、この美篶堂オリジナルブックカバーが初めてです。しかも、ノートカバーとしての機能も、通常のポートフォリオやノートカバーからは一線を画す素晴らしさです。
持ち歩くだけで嬉しくて、つい見せびらかしたくなって、しかも機能的で使いだすと手放せない、そんな感じで、ガイド納富はあちこちで見せているのですが、革小物好きには100%興味を持ってもらっています。触り心地がまたいいんです、デザイナーの齋藤さんによると、一日に3つしか作れないという、手間のかかったブックカバーなので、欲しい場合は美篶堂さんに問い合わせて在庫を確かめる事をお勧めします。で、ついでに、B6ソフトカバーノート(682円)など、魅力的な美篶堂グッズも一緒にどうぞ。
<関連リンク>
・美篶堂のホームページ
・美篶堂のオンラインショップ
(ブックカバーの取り扱いが始まりました)
・ガイド記事「美篶堂のオリジナル雑貨に見る「製本」の魅力」はこちら
・齋藤義幸さん製作のロディアカバーの紹介記事
・齋藤義幸さん製作のペンケースの紹介記事
・齋藤義幸さん製作のメガネケースの紹介記事
・齋藤義幸さん製作のヌメ革カード&コインパース(傑作)の紹介記事