男のこだわりグッズ/グッズ関連情報

日常生活と健康を繋ぐツールとしての腕時計

スポーツ用品のように大袈裟にならず、健康器具のように地味でもなく、キレイにデザインされて普通に生活の中で使える万歩計内臓腕時計と、操作しやすくカッコも良いランニング用腕時計が登場しました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


独自に開発したセンサーが生んだ「腕に付ける万歩計」

セイコー「LIFE SPORTS fun walker」8,400円(税込)

健康器具やスポーツ用品も、最近はかなりデザインされたものが登場しています。ナイキのデザイン戦略等を契機に、スポーツの世界ならではの「形」に対する美意識が一つの流れも作りだしています。しかし、それらのあまりにスポーティーなデザインは、どこか日常生活からは離れた印象を受けます。これが、健康グッズになると、どうしてもデザインよりも使い勝手ということなのか、今度は、あまりにベタな見た目になり過ぎて、普段遣いにはちょっと、と思ってしまいます。

でも、プロダクトデザインというのは、その機能を使いやすくするためのインターフェイスを考えることが、そのままルックスの美しさに繋がるという作業のはずで、良いデザイン=使いやすい、だし、良いデザイン=用途に即したルックス、であるはずなのです。そういう事を考えていたら、セイコーから歩くための腕時計、走るための腕時計が発売されました。それは、ガイド納富が何となく考えていた、日常生活と健康を繋ぐためのデザインを、正に形にしたような腕時計でした。

それ以前に、最も身近で取っつきやすい健康器具として、前から万歩計に注目していたのですが、何故か毎日持ち歩きたいデザインのものは無いのが不満だったのです。そして腕時計に内蔵すればいいのに、とか思っていたのですが、実は、それは技術的にかなり難しいことだったようで、このセイコーの歩くための腕時計「LIFE SPORTS fun walker」は、セイコーが独自に開発したセンサーを使うことで、ようやく実現したのだそうです。

歩きたくなるデータを記録・表示してくれる「LIFE SPORTS fun walker」

大きくて見やすい時計表示画面

この「LIFE SPORTS fun walker」は、身体の上下動を感知して、歩数をカウントする腕時計です。腕の振りをカウントするのではないため、座って腕を振り回してもカウントされません。しかし、鞄を持ったりして、腕を振らないで歩いたら、それはカウントされるわけです。実際に使ってみたら、本当に歩いている時だけカウントしてくれるのでビックリしました(歩行か、そうでないかの判定は8秒かけて行われるそうです。なので8秒以上腕を振り続けると、歩いていなくても歩行としてカウントされます)。

シンプルなデザインは、男性・女性問わず使えますし、多機能の割に、各ボタンにはそれぞれほぼ一つの機能が割り当てられているので、一度覚えてしまえば、扱いは簡単。さらに表示が大きく、データの表示デザインも考えられていて、データの確認も簡単です。それらを日常生活に溶け込むデザインにまとめて、しかも低価格。モード切替えのための左下のボタンだけが緑色になっているのも、操作を分かりやすくすると同時に、デザイン上のアクセントにもなっているわけです。

上の写真でも分かるように、通常の時計表示の状態では、一行目に日付(曜日付き)、二行目に時刻、三行目に今日の歩数(または消費カロリー)表示されます。万歩計機能は右下のボタンの長押しで、オン・オフを切り替えることも出来ます。

緑ボタンを押せば、歩数と歩行時間を表示

緑ボタンを一度押すと、上の写真のような歩数表示になります。ここでは歩数表示と同時に、その日の歩行時間が表示されます。歩数だけでなく、一日の内どの程度歩いているかが分かるのも、上下動センサーならではの機能と言えるでしょう。

一週間の歩数と歩行距離を表示。消費カロリーも表示可能

一週間や一ヶ月にどの程度歩いたかの表示も行えます。事前に歩幅や体重、年齢や性別を登録することで、歩いた距離、消費カロリーなども、より正確に表示させることが出来ます。

LEDによるライトも内蔵。暗くても歩数チェックOK

当然ライトも内蔵しています。液晶画面は、表示の文字の太さや大きさもデザインされているので、パッと見るだけで数値が確認できます。使って見ると、この見易さが、何より使い勝手の良さに貢献していると感じました。ライトも明るく、見やすいということにこだわった作りになっているようです。

サイズ変更や脱着が簡単なウレタン素材のベルト

着脱が簡単な留め具と心地よいウレタンベルト

歩く、というとても身近な行為をサポートするツールである以上、なるべくユーザーに負担をかけず、日常に寄り添うようなグッズである必要があります。ただ、プロダクトデザインで最も難しいのも、そういう「日常に寄り添う」という部分です。腕時計の場合は、それが装着感であったり、軽さであったり、ボタンの押しやすさであったり、脱着の容易さであったり、という、とても細かい部分になります。

この「LIFE SPORTS fun walker」は、その細かい部分が、とても良く出来ていると思いました。肌に優しくフィットするウレタン素材のベルトは、脱着が簡単でサイズの変更もスムーズです。また時計とベルトの結合部分もウレタンで覆われているなど、フィット感への配慮も行き届いています。角形ケースに丸い表示窓という印象的なデザインも、角にボタンを配してボタンを押しやすくするなどの機能と融合しています。

五気圧の防水機能もついていますし、とりあえず、ちょっと多機能な時計として使ってみて、そこから、少しづつ、健康なんかも考えてみる、といった入り方が出来る、そういう健康グッズは今までになかったように思うのです。そういうさりげなさこそ、「こだわり」のツールの条件なのではないかと思います。

次のページは、「LIFE SPORTS fun walker」の姉妹品、走るための腕時計を紹介します


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