男のこだわりグッズ/文房具・小道具

日本刀の技術とデザインが融合した切れる鋏

日本刀の名工を生んだ岐阜県関市の刃物作りの技術と、クラフトデザインテクノロジーの秀逸なデザインワークが融合して、本当に切れる美しいハサミが誕生しました。その気持ちよい切れ味を体験して下さい。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


切れるハサミについて考える

クラフトデザインテクノロジー
「はさみ」5,250円(税込)

ハサミは切る道具である以上、切れ味は最も重要な要素です。しかし、刃物の特徴として、何を切るかでその作り方も変わってくるので、一口に切れ味と言っても様々な見方が出来てしまうので、「AというハサミよりBの方が切れ味が良い」とは一概には言えません。

それでも、ガイド納富は、このクラフトデザインテクノロジーのハサミを初めて使ったときに、思わず「切れ味がいいー」と感動してしまったのです。その時は、コピー用紙を切ったのですが、何と言うか「スパッ」と切れるのです。その感触に驚いたガイド納富は、手元にあったフィスカースの「他用途ハサミ」(2520円)と切れ味比べをしてみました。フィスカースのNo.7もとても使いやすく、良く切れるハサミです。しかし、紙や布、特に薄いものを切ったときの引っ掛かりの無さはクラフトデザインテクノロジーのものが遥かに上でした。

凄いのは、その切り口。紙が真直ぐなのです。普通、ハサミは紙を押し切るため、切り口が多少丸くなるのですが、このハサミで切ると真直ぐなのです。押し切っている訳ではないから、薄い布などもスムーズに切れるのだと気がつきました。そこで家中のハサミと切り比べをしたのですが、紙や布に関しては、プロの裁縫用の裁ち切りハサミには敵わなかったものの、普段使いのハサミとしてはオーバースペックなほどに切れることが分かりました。

ハサミとデザインについて考える

左右両用のユニバーサルデザイン

このクラフトデザインテクノロジーのハサミは、その外見からはいわゆるデザイン文具のように見えます。直線を上手く使ったデザインは「ハサミ」という切るための道具に相応しいルックスに仕上がっていると思います。それでいて、先端が尖っていないので怖くないのも、このデザインの魅力です。

ステンレス製で全体にヘアライン仕上げが施されているのはフィスカースと同じ。これはハサミの一つの完成されたスタイルなのでしょう。グリップ部分の独特な形は、いかにもデザインデザインしたものですが、このハンドルが左右両用になっているのです。つまり、左右両用を実現するために、この形があった訳です。

元々、ハサミは道具です。切れないと意味は無いし、使いやすくないと、どんなに切れ味が良くても上手に切ることは出来ません。その意味では、デザインの幅がとても限定されたツールだと思うのです。極端な話、使いやすいデザインは既に出来上がっている道具です。このクラフトデザインテクノロジーのハサミは、そのことが良く分かった上でデザインされているので、道具として心地よく使う事ができるのではないでしょうか。

刀鍛冶の伝統を踏まえた高品質の刃先

微妙に内側に沿った日本刀のような刃先

クラフトデザインテクノロジーのハサミの刃の部分をよく見ると、二本の刃がどちらも、ホンの少し内側に反っているのが分かります。それはまるで二本の刀を組み合わせたようです。この刃が、紙を丸めずに真直ぐ切ることが出来る秘密です。

この刃は、江戸時代に刀鍛冶の町として栄えた岐阜県の関市で作られています。関の孫六などで有名な土地です。関の刀は「折れず。曲がらず、よく切れる」と言われ、その切れ味には定評がありました。また実用刃物の産地としても評価が高い土地。今でも、包丁やプロ用の裁縫用ハサミの多くは関で作られています。その伝統の技術が息づいているとすれば、この切れ味も納得です。


ガイド納富の「こだわりチェック」

質実剛健な刃先は鋭いが尖ってないので優しい

ハサミは、ペンや糊などと並ぶ、基本中の基本の文具です。日常の道具として無くてはならないものの一つです。だからこそ、「これ」という一本を持っておきたいものです。このクラフトデザインテクノロジーのハサミを使ってみて、ガイド納富は「これ」という一本を見つけたと思いました。とりあえず普段使いのハサミは、これがあれば良いと思ったのです。

文具が好きな人、道具が好きな人なら一度は「究極の文具箱」を考えたことがあると思います。筆記具、ハサミ、糊、接着テープ、ステープラーといった、手元に置いておきたい道具を、自分が考える最高の道具で揃えた「理想の文具箱」。ガイド納富は、このクラフトデザインテクノロジーのハサミを、その中に入れるツールの候補として相応しと思いました。

いや、本当に、この切れ味と、持ち重りのする感触、スムーズに動く刃と、長過ぎず短過ぎない長さなど、ガイド納富は惚れ込んでしまいました。あまり手先が器用でないため、こういう使い手を選ばず、その能力を発揮してくれる道具に出会うと、嬉しくなってしまうのです。是非、一度、この切れ味を体験してみてください。


<関連リンク>

クラフトデザインテクノロジーの公式サイト
クラフトデザインテクノロジーのハサミの購入は分度器ドットコムで
スコープでも売ってます

・フィスカースの他用途ハサミはスタイルストアで

関の刃物について知りたいなら岐阜県関刃物産業連合会のサイト


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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