男のこだわりグッズ/文房具・小道具

「パーフェクトペンシル」の謎を解け(2ページ目)

世界一高い鉛筆として名高いファーバーカステルの「パーフェクトペンシル」。その伯爵コレクションモデルから、UFOパーフェクトペンシル、カステル9000番パーフェクトペンシルをじっくり使い比べました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


デザインに賛否両論の「UFOパーフェクトペンシル」

ファーバーカステル
「UFOパーフェクトペンシル」定価:5,250円

パーフェクトペンシルの普及版とも言えるのが、「UFOパーフェクトペンシル」です。あのパーフェクトペンシルが5000円で買える、というので発売当初は入手が難しいくらい売れた製品でもあります。よく考えると、鉛筆が5000円というのは十分高いのですが、伯爵コレクション版の25000円に比べると、ちょっと買ってもいいかな、という価格に思えてしまったのです。

ただ、材質がアルミになったり、消しゴムカバーがなくなったり、といった部分はともかく、その大きく変わったデザインには賛否両論ありました。特に伯爵コレクションへの思い入れが強いユーザーには、あの妙に丸い頭のデザインや、グリップ部分の丸いゴムなどへの拒否反応が強かったようです。

逆に、道具としてのデザインは伯爵コレクション版より良いとする人も多く、まあ、このあたりは好みですね。ガイド納富は、写真で見ている間は好きではなかったのですが、実際に手に取って使って見ると、これが意外に使いやすく、また、その気取り過ぎないデザインは、毎日持ち歩いている内に、とても愛着が持てるものだということに気がつきました。

市販の鉛筆が使えるのも魅力の一つ

伯爵コレクション版が、専用の鉛筆でないと使えないのに比べ、UFOの方は、一般の鉛筆が使えるというのも嬉しいところ。お気に入りの鉛筆を、ポケットに入れて持ち歩けるようになるわけです。クリップこそ、スプリングなどは装備されていない普通のクリップですが、内部の板バネは伯爵コレクション同様に、鉛筆を気持ち良くホールドしてくれます。また、ボディが長目のシャープナーは、伯爵コレクション版より使いやすい感じでした。

専用鉛筆の消しゴムが黒いので、カバーが無くても汚れが目立ちませんし、深い赤の軸色もとてもキレイです。しかも、素材の木に薄く塗装しただけの仕上げなので、握り心地もとても良いのです。1本210円もするのですが、それでも使いたくなる良い鉛筆だと思います。

芯は伯爵コレクション同様「B」のみで、色や硬さなどもほぼ同じですが、書き味は、個人的にはこちらの方が好きでした。握り心地は伯爵コレクションには及ばないのですが、大量の文字を書くなら、こちらの方が向いているように感じました。僅かに柔らかいのです。

エクステンションとしてのパーフェクトペンシル

エクステンション機能は鉛筆が短くなってから

 

伯爵コレクションのページにも書きましたが、本来、パーフェクトペンシルのキャップは、鉛筆が本当に短くなった時に使うものです。あのキャップはキャップとしても使いますが、エクステンションでもあるわけです。だから、キャップの下部に、伯爵コレクションならヤスリ状の、UFOならゴムの、すべり止めが付いています。あそこを握って書くように作られているわけです。

上の写真のように、キャップを直接握る形になると、伯爵コレクション版のキャップの重さが、逆に書きやすい重みになります。またUFOの方は、やや太めに作られたキャップの太さと、二つのゴムのリングが、とんでもなく指先にフィットして、その書き味の良さに、思わず家中の短い鉛筆を探してしまったほどです。

次のページは「カステル9000番パーフェクトペンシル」と、使い比べのまとめです


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