何故かは分からないのですが、秋が深まってくると、深夜にじっくり本を読んだりしたくなります。「読書の秋」とはよく言ったものだと思いますが、実際、秋の夜長に気に入った銘柄の中国茶などを片手に、好きな作家の新作を読んだりするのは、本当に気持ちいいものです。ということで、今回は、秋の読書特集。読書周りのグッズを集めてみました。
紙の本と同じ読み心地の電子書籍「リブリエ」
ソニー「リブリエ
EBR-1000EP」41,790円(税込)
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電子書籍というと、どうしても紙の本に比べて、読みにくいとか、面倒くさいとか、読みたいコンテンツが無い、などといったイメージが先行しているようです。しかし、実は電子書籍というジャンル、既にかなり実用的になっているのです。特に、パソコンやPDAで読むのなら、大手出版社の文庫本などは、凄い勢いでデジタル化が進んでいますし、マンガなども過去の名作は、ほぼ網羅されています。
後は、読み心地が問題なのですが、それもソニーの「リブリエ」の登場で、ほぼ解決したのではないかと思います。「リブリエ」は、電子書籍を読むための専用端末ですが、その最大の特徴は、驚くほど読みやすい画面表示能力です。写真でどの程度伝わるかは分かりませんが、実際に見ると、まるで、画面に印刷した紙が貼ってあるような感じなのです。単4乾電池4本で単行本20冊程度読めることもあって、この画面に表示される文字を見ていると、何だか、これがデジタル機器であることを忘れそうです。
本当に、紙に印刷したように見えて、それでいて、文字の大きさを変えられたり、辞書が内蔵されていたり、コンテンツによっては音が出たりと、デジタルの良さも取り込んでいます。サイズは、コミックスを一回り大きくして程度。厚みも丁度コミックスと同じくらいです。この中に、何十冊もの本を入れておける(メモリスティック使用)のですから、読書スタイルとしてかなり快適。外出時だけでなく、家の中でも、つい手に取って読んでしまいます。
リブリエでは本は買うのではなく
「借りる」スタイル
本は、「タイムブック・タウン」というサイトからダウンロードして入手します。この「タイムブック・タウン」が、また面白いシステムになっていて、実は、本の購入は出来ないのです。会員登録すると、期間限定で読める本を安価にダウンロード出来ます。つまり、ネット上の貸し本屋さんなのです。期限は大体2ヶ月、価格は一冊平均240円程度です。また、クラブというシステムがあって、エンターテインメント、文芸、ビジネス、といったジャンル別に、一ヶ月1050円で好きな本を5冊までダウンロード出来ます。
このレンタル制をとることで、著作権の問題などをクリアしやすく、出版社の協力が得やすくなり、最新刊や話題の本が提供出来るようになっています。実際、西澤保彦著「笑う怪獣」(新潮社、1365円)のような本も、五冊まで1050円の料金で読めるのです。ガイド納富の場合、例えば、読みたいけど文庫化まで買うのを待とうと思っている本や、興味はあるけど面白いかどうかが不明な本、趣味ではないけど、目は通しておきたい本、タレント本などを、手軽に安価に読むシステムとして愛用しています。
本当に読みやすいリブリエですが、二つだけ欠点があります。一つは、ページをめくる時に一瞬、画面が白黒反転することと、読んでいる途中で電源を切ると、次に電源を入れた時に、本を選ぶ所からやり直さなければならないこと。白黒反転はしばらく読んでいれば慣れるのですが、読みかけの本にアクセスする手間がかかるのは、ちょっと悲しい事です。といっても、ほんの数手間かかるだけなので、栞を挟み忘れた本から、読みかけの場所を探すより時間もかからないのですが。