デビットカードとクレジットカードの違い
デビットカードとは、ショッピングが可能な銀行カードをさし、銀行口座に預けている範囲内で買い物ができるというものです。現地の銀行が発行しているのが一般的で、口座開設をすることでデビットカードを入手することができます。日本で発行されているデビットカードは、海外のシステムに互換していないのがもっぱらなので注意してください。ソニー銀行の米ドル決済型キャッシュカード・サービスMONEYKitグローバルは例外ですが、日本における外貨預金になります。国や地域により、利用できるデビットカードの名称も異なります。オーストラリアやニュージーランドのエフトポス、カナダのインタラクなどが代表的でしょう。
クレジットカードは店舗によっては利用手数料を購入代金に加算されるケースもあり、手数料率も割高……。デビットカードであれば、スーパーに専用レーンが設けられスピーディーに決済できるほか、利用手数料が無料になるなどメリットも大きいのが特徴。なぜなら、海外仕様のデビットカードは、現地銀行口座での取引がベースになっているから。長期滞在者や駐在員にデビットカード保有者が多いのは、そのためです。
国際キャッシュカードとクレジットカードの違い
国際キャッシュカードとは、日本の口座に置いてある円を、現地ATM機を通すことで、現地通貨建てで引き出すことができるカードを指します。即時両替されるしくみで、適用レートも良心的。残高の表示も現地通貨建てです。一枚のカードで、タイ国内のATM機を通せばタイバーツで引き出すことができ、アメリカ国内で引き出せば米ドルで引き出せるもので、その点ではクレジットカードのキャッシングと変わりありませんが、貸付ではないため貸付利息は発生しません。コンサルティングサービスを徹底させるHSBC
国際キャッシュカードは、カードの発行に手数料がかかります。また、カードを発行する銀行によって提携先(シーラスもしくはプラスが一般的)が異なります。さらに、引き出し専用口座なので、海外から預け入れることができません。引き出しに関しても、一日あたりの限度額が定められており、一度に多額を引き出すことができません。
近年、国際キャッシュカードを新規発行する邦銀が減少傾向にあります。すでに発行済みで利用頻度が少ない場合、サービスの内容を今一度、確認するとよいでしょう。
また近ごろは、高額預金者向けにマルチカレンシー(複数の通貨)で取引できるワールドワイドなキャッシュカードが人気を集めています。おもに日本ではシティバンク(シティゴールド)とHSBCが、口座開設者向けに汎用性の高いサービスを行っています。いずれも1000万円以上の預金残高があるひとを対象に、為替手数料を無料ないし大幅にサービスして複数通貨で預入・引出ができるのが特徴で、海外送金の手数料などにも優遇します。
出張者にも便利なトラベルプリペイドカード
事前払いのトラベルプリペイドカード
VISAトラベルプリペイドカードが、その一例。出発前にカードの口座に事前入金をするため、計画的な支出が可能になります。海外のATM機で現地通貨の引き出しができるほか、VISA対応店舗でのショッピングもできるので、国際キャッシュカードとクレジットカードの双方の機能を併せ持っているといえましょう。
トラベラーズチェックの取り扱いが減少・衰退するなかで、これらプラスチック・マネーは、ますます汎用性を極めていくことが予想されます。次回の海外旅行では、現地ATM機に触れてみてはいかがでしょう。