“RX-7のSUV版が登場する”そんな噂で話題でとなった05年のデトロイトショー。MX-クロスポルト として発表されたこのクルマが、日本でもやっと発売されることとなった。
 なにが“やっと”なのか? 実はMX-クロスポルトが発表された翌年、同ショーで市販モデルとして発表されたCX-7は「米国専用」であり、日本での発売はまったく予定になかった。私も現地で「なんで日本で販売しないのですか?」と質問をしたが、その答えは「このボディサイズでしかも5人乗りでは、日本では受け入れられないでしょ? 日本で売るために、3列シートにする気は絶対ないし」とキッパリ言われたのだった。確かに全幅1870mmという数字を聞いただけで、敬遠してしまう人もいるかもしれない。
 しかし米国での販売が開始されるとその走りの良さ、スタイリングが好評に。結果として日本でも発売されることになったのだった。
 日本にやってきたCX-7は米国仕様とほぼ同じ。ターンランプやフォグランプが若干違うだけで、外観はもちろん用意されるエンジンも直列4気筒の2.3l直噴ターボに6速ATという組み合わせは同じ。このエンジンはMPVやマツダスピード・アクセラに搭載されているのと同じだが、CX-7用に専用チューンが施されている。
 走らせてみると驚くのが、身のこなしが軽いこと。大きなボディであることをすっかり忘れてしまうほど、ステアリングの動きに素直についてくる。 走りの質にもこだわったCX-7は、SUVであっても回頭性が悪くてはダメだ、とV6エンジンではなく、4気筒を搭載している。そのこだわりは、十二分に伝わってくる動きなのだ。しかも乗り心地はややソフトながら、ロール量が抑えられているので扱いやすく、感覚的はまさにセダンのよう。
 とくにその感覚が強かったのが4WD。電子制御アクティブトルクコントロールカップリングというシステムを採用しているのだが、とにかくこの4WDがコントローラブルで走らせていても楽しい。懐が深く、少々荒い走りをしてもドキッとするような不用意な動きがなく、挙動がわかりやすいのだ。さらに本当に限界付近に達した時には、全車に標準装備されているDSCが介入するのだが、これも本当にイザという時に介入するといったセッティングで、効き過ぎる・・ということも無し。
 ちなみに2WDになると、より軽さを感じることができる。初期の切り込みもスッと曲がっていく感じなのだ。ただ嗜好の問題もあるが、個人的には4WDの手応えのほうが好感が持てた部分も。というのも2WDのほうが油圧ステアリングによる手応えが、回転数によりやや重くなるポイントがあったため。全体的にみてナチュラルさがあるのは4WDのほうだった。
 そしてもう一つ、いいなぁと感じたのがターボの加速感。CX-7はMPVよりもターボの効き方はマイルドになっていて、かつ、こちらもスムーズな加速をしてくれる。ともするとターボが装着していることを感じさせないほど。これ、後席に乗っていても同じ感覚だったから、いかにスムーズだかわかるはず。
 後席の話しが出たところで、ちょっと居住性に触れると、デザイン優先のCX-7は、かなりルーフを後端にいくほど低くし、絞り込んでいる。しかし着座位置が低めなため、後席での居住性は悪くなく圧迫感もなし。このあたりのパッケージも上手いところ。
 さてエンジンの話しに戻ると、238psの最高出力、35・7kg-mの最大トルクというスペックを聞くと、けっこうパワフルなイメージを抱くが、走らせてみるとヤンチャな部分は一切見せず、かなりジェントルに走れてしまう。ただあくまでもジェントルに加速していくというだけで、けして力不足さがあるわけではなく、アクセルを踏み込めば、どこまでも加速していくような無限の力を感じるような部分も。このあたりの味付けは最近のマツダの得意とするところで、シャープなステアリングとジェントルな加速感で、見事に大人のスポーツカーになっていた。
 さて装備面でも充実しているCX-7。ディチャージヘッドランプ、ボイスコントールHDDナビゲーション(バックモニターもTVチューナーも付属)、DSC&TCSは全車標準装備。これで2WDなら306万円というのは、かなりお買い得感がある。ちなみに4WDだと+26万円高で装備はヒーテッドドアミラーの有無だけ。居住性も差はなく、4WDだから出っ張りがあるということもない。
 となると都市部の人だと多くは2WDを選びたくなるはずだが、CX-7の場合はあえて4WDを選ぶことをオススメしたい。
 その理由はやはり走りの部分。より懐の深い走りを楽しむのなら断然4WD。とくにロングドライブを楽しむことが多い人にとって、雨の日のことなども考えると4WDの安定感のある走りはオススメ。またスポーティな走りを楽しみたい人にとっては4WDのほうが満足度は高いはず。

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