C3プリュリエルというモデルが発表されるのはこれが初めてではない。1999年のフランクフルト・ショーで、当時はまだプロトタイプだったC3セダンをベースとしたコンセプトカーとして登場している。今回パリサロンに出展されるのはそれの市販型だ。
2ボックス2ドアのボディは、ルーフがキャンバストップとなっているが、このルーフは開けるだけでなく、リアウインドーを含めて取り外すこともできる。外したルーフとリアウインドーは、ラゲッジスペースのフロアにしまえるという。さらにルーフとサイドウインドーの間にある2本のフレームまで外すことができる。リアシートは折り畳み可能で、2シーター+ラゲッジスペースとしても使える。
シトロエンでは変幻自在のこのボディを、「モジュラー・ビークル・デザイン」と呼んでいて、サルーン(写真オレンジ)、パノラミックサルーン(キャンバストップ/ベージュ)、カブリオレ(フレーム付きオープン/ライトグリーン)、スパイダー(フレームなしオープン/レッド)、スパイダー・ピックアップ(2シーターオープン/ブルー)の5つのボディを合わせ持つといっている。
以前C3セダンの試乗会で訪れたフランスで、シトロエンのエンジニアに聞いたときに、「C3が2CVのコンセプトをよみがえらせたクルマなら、プリュリエルはメアリの現代版といえるだろう」という言葉を聞いたことがある。たしかにこのマルチパーパス性の高さは、メアリを思い出させるものだ。