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株価持ち直し、そしてアルファ147GTAも出る! フィアット、危機を乗り越えた?(2ページ目)

フィアットオートクライシスの続報。大胆なリストラ策を提示することで投資家から一定の評価を受け、株価が持ち直し、どうやら危機の山場は超えたような気配だ。

執筆者:西川 淳

新型スパイダー登場と共に、2005年アルファロメオ北米市場再上陸

フィアットアウトの新社長ジャンカルロ・ボスケッティから発表された今後の具体的計画案は以下の通りだ。

○中・大型車セグメントへの新モデル投入
○販売網への投資
○利幅の少ないキロメートリ・ゼロ車(新古車)販売の中止
○アルファロメオの北米市場上陸

元IVECO社社長で同社の建て直しに貢献したボスケッティ氏は、back to basics(基本回帰)を強調しつつ、計画案の内容を説明した。

まず2002年中に約5億6千6百万ユーロのコスト削減を実現し(内広告費削減が1億7千万ユーロ)、販売網強化へ向け今後3年間で約4億5千万ユーロの投資が行われる。新たな販売戦略をベースに、2004年には個人ユーザーの割合が全体の75%(現在は80%)となる一方、企業団体への割り当てが現在の10%から20%に増加。またレンタカーへの割合は現在の10%から5%に減少する。

現在小型車中心に展開しているモデルバリエーションも見直され、今後はより大きなモデルへも展開の幅が広げられる。

GMとの協力関係強化に伴う経費削減額が2002年中に4億3千2百万ユーロに増加。また最終的にその額を10億ユーロまで拡大することを目標にしている。

コスト削減以外の具体的内容として、3種(プレミアム、ラージ、スモール)の共通プラットフォーム開発と50%以上の部品共有が明らかにされた。

先に挙げたコスト削減の要素として余剰人員の整理も含まれるが、工場の閉鎖は行われず、生産ラインの縮小にとどまることが付け加えられている。

ボスケッティ氏の発表の中で、最も注目したい点はアルファロメオの北米市場再上陸に関する計画だろう。2005年に新しいスパイダーが発表され、それと同時にGMの販売網を通してアルファロメオブランドのモデルが販売されることになる。残念ながら現時点では、この新型スパイダーの具体的な輪郭までは言及されていない。
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