背景
3月、4月期の新車販売台数が前年同月と比較し、フィアットが21．7％下落、ランチアが27．72％マイナス、健闘しているアルファ・ロメオでも13．59％マイナスとなった。
この販売台数の大幅な下落が5月に入り株価に影響し、5月第二週にはついに12ユーロ台まで落ち込んだ。同月13日以降は、底値感やフェラーリ株の一部売却など様々な要素が加わり15日には13．692ユーロまで株価を持ち直している。
フィアット・アウトの対応
新車の売り上げ不振と株価低迷を受け、フィアット・アウトは生産ラインの一時的ストップを決定。それとともに余剰従業員約3000人の整理を行うことを労働組合に報告した。
生産ラインの一時ストップは6月に以下のスケジュールで行われることが発表された。
6月10日～16日
ミラフィオーリ工場（ムルティプラの生産ライン）
6月17日～23日
テルミニ・イメレーゼ工場（プントの生産ライン）
ミラフィオーリ工場（リブラとマレアの生産ライン）
6月24日～30日
ミラフィオーリ工場（ムルティプラ、リブラ、マレア、プントの生産ライン）
テルミニ・イメレーゼ工場（プントの生産ライン）
生産ラインストップ時の従業員給与は労働組合補填基金が投入され、対象となる従業員総数は約1万人に及ぶことが明らかになった。
工場閉鎖に関する情報は現在のところ出ていないが、多くの工場を抱えるトリノでは市長自ら余剰人員や不稼働ラインの別利用を市や州の指導の元で行う余地があることを発表している。
