FIAT(フィアット)/フィアットの試乗レビュー・車種情報

5分で知る巨大メーカーの最新事情 どうなるフィアット?!(2ページ目)

GMとの株持ち合いに始まり、アメリカ同時多発テロを境に起きた一連の社長交代劇と世界規模のリストラ。イタリアのクルマそのものといえるフィアットは一体どうなるのでしょうか・・・。

執筆者:西川 淳

騒動の背景

9月11日のテロ以降の国際経済危機や突然の社長交代劇を見れば、フィアット社が抱える問題が深刻なものであると想像するのは難しくない。しかしこと自動車部門に関して言えば決してネガティブ一色という訳ではないようだ。

イタリア国内での2001年の新車登録台数は昨年の242万4千台を上回ることが確実視されていたり、新型車スティーロは昨年末の時点でヨーロッパ全域のディーラーだけで8万台を上回る引き合いがある。

ちなみに昨年イタリア国内で最も売れた車はフィアット・プントで、続いてパンダ、3位がセイチェントである。決してクルマが売れていない訳ではないのだ。問題は専らその周辺にあるようだ。

まずフィアットが改革の第一標的にしているのが、傘下にあるマニェティ・マレッリ問題の解決だ。業績不振が続くマニェティ・マレッリの放出を以前から画策していたフィアットだが、進展が遅いためフィアット社全体に悪影響を及ぼしているのだ。
 
次に工場閉鎖などによる施設の整理統合。フィアット社の新体制が発表したところによると、国内外の18の工場及び施設が閉鎖され、それにより約6千人の人員削減が実現することになる。

発表された18の工場施設のうちイタリア国内では2カ所、その他は全て国外にある工場施設となり、また削減される約6千人は全てが国外施設で働く人員であることが明らかにされている。
 
またほぼ全ての部門において運営の見直しが行われることも発表している。これらの改革案(人事においては実行済み)は全て「2002年のより困難と予想される市場への対応策」として行われる。
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