レーシングカーの遺伝子を市販車に移植

R8は、ル・マン24時間レースで培ったテクノロジーをフィードバックしたスーパースポーツモデル。国内試乗会はツインリンクもてぎで実施された

ついに登場したアウディのスーパースポーツ「R8」。このクルマは、2003年秋の独・フランクフルトショーで披露された「ルマンクワトロ」というコンセプトモデルを市販化したもの。ちょうどこの年は現地で取材をしており、よけいにこのクルマが世に送り出されたことには感慨深い思いがあります。

正直、当時のアウディには、このようなクルマを本当に発売するとは考え難いイメージがありました。しかし、今のアウディであれば、R8を売り出してもあまり不自然ではない気がします。この4年の間に、アウディに対するイメージはよりスポーティに、よりアグレッシブなイメージに変わってきているのは間違いありません。

ところで「R8」というと、ル・マン24時間レースで活躍したレーシングマシンでもその名前を目にします。アウディとしても、この市販モデルの「R8」をレーシングカーの延長上にあるクルマとして位置づけているのでしょう。また、アウディというとミッドシップカーのイメージはあまりありませんが、R8からは傘下にあるランボルギーニのガヤルドとの共通点も多々見受けられます。

アウディのスーパースポーツならではの存在感

やや前方に位置するキャビンと、その後ろに分離して配置されたエンジンコンパートメントによる独特のプロポーション

ルックスは、個性的なモデルが非常に数多くなったプレミアムスポーツカーの中にあっては、いささか大人しい印象。しかし、随所に配されたアウディらしいモチーフや、おそらく意図的にボディパネルを多くの箇所で区切ったことで、スキがなく塊感のある独特の存在感を放っています。これがもしもツルンとしたデザインであったら、この独特の雰囲気は出ていなかったのでは。

フェラーリやランボルギーニのような派手なテイストとは一味違う、上品かつやや控えめで、それでいて十分にインパクトのあるスタイリングに仕上げています。

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