登場から既に10数年が経過したNSXは、噂によれば06年頃に姿を現すのではないかと言われているのである。
果たしてどのようなクルマになるのか? という部分はもちろん私にも分からない。ただひとつだけ言えるとすれば、それは新型モデルとして登場すべきだけの理由を持っているということ。これは現行NSXを始めとするホンダ・スポーツの父ともいえる、上原繁氏が良く口にしている言葉でもある。その時代に登場するに相応しい中身を備えたスポーツ…というのがNSXに連綿と流れるテーマなのだ。そう考えると次期NSXもやはり大きな期待を抱かずにはいられない。果たしてどんなパワーソースをチョイスするのか? その搭載方法はどうなるのか? 性能としてどの辺りを目指すのか? スタイリングはどうなるのか? 興味は本当に尽きない。
ホンダは03年の東京モーターショーでは、HSCと呼ばれるスポーツカーのデザイン・スタディを展示した。これはホンダいわく、あくまでデザインのためのスタディだが、つまりホンダはこういうクルマを作り続けていきますよ、というメッセージを込めているのだという。そう、HSCは近い将来も必ずスポーツカーを忘れることなく送り出す…というメッセージを持たされたモデルなのだ。
だからここでHSCの詳細を紐解くことは割愛させてもらおうと思う。なぜならそれはあくまでメッセージであり、このクルマの詳細がそのまま次期NSXにつながるとは考えにくいからである。
ただ、それでも次期NSXがあることだけは間違いなさそうだ。GT-Rが登場する前に、NSXが登場し日本のスポーツカーに再び強烈なスポットライトが当たるはずである。GT-Rと並び、日本が世界に誇るスポーツカーとして誕生した経緯を持っているだけに、2代目モデルもまた、それと同等以上のインパクトがあることは必須のはず。そう考えると、今から既にワクワクしてしまう。おそらく開発も既にスタートを切っているはずだ。
だからあと2年以内に何らかの形でその姿を見ることになるはずだ。というのも以前NSXは、正式な発表以前に姿をオープンし開発を行った経緯を持っているからだ。おそらく次期型も、姿を一足先にオープンにして、様々な場所で磨き上げられるに違いない。登場時期の噂からしてGT-Rよりも一足先にその姿を拝めるのだから、GT-Rよりもしびれを切らしてしまうことはないはずだ。