メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

脱帽させられるGLKの出来映え(2ページ目)

メルセデスのラインの中ではもっとも小型となるSUV、GLKがデビュー。3.0Lの左ハンドルのみでニッチな存在かもしれないが、日本ではちょうどいいサイズもあり、注目しない手はない。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

乗り出しからマイルド

インパネ
Cクラスと似た雰囲気もなくはないが、外観同様にエッヂの効いた、男性的なデザイン。シフトはMLなどと異なり、通常のフロアシフトを採用。大型車は4WDでも右ハンドルを用意するが、GLKは左ハンドルのみ
19インチの大径偏平タイヤで、銘柄もSUV用のBS・DUELERを履いていた広報車のGLKは、走り出しから想像を超える乗り心地を披露してくれた。たっぷりとしたストロークによるスムーズな足の動きと、堅牢なモノコックボディの恩恵で兄貴分のMLに若干残るトラック感は皆無。まさに背の高いCクラスに乗っている感覚なのだが、適度な重厚感、堅牢感はGLKの方が上だろう。多くのユーザーが意識的だろうが無意識だろが、メルセデスに求める要素が、街中を低速で流しただけで十分に感じられるのだ。

決して速くはないが

エンジン
エンジンはV6、DOHCの3.0Lのみ。231psという最高出力はスペック上十分だが、額面どおりの速さは感じられない。日本向けのCクラスワゴンには2.5Lまでしかないため、3.0LのGLKはその穴も埋める存在!?
GLKは、もっさりというほど決して遅くはないのだが、VWティグアンの170psよりも遅く感じるのは、メルセデスらしい味付けかもしれない。高速で意識して踏み込めば流れをリードするのは容易。120km/hくらいからこもったエンジン音がするのは少々意外だったが、ロングクルーズでも心配は不要だ。

乗り心地のよさは高速道路、山道にステージを移しても変わらない。ストローク量の大きな足だから、コーナーでの安定感に一抹の不安もあったが、まさに取り越し苦労だった。素晴らしいのは7Gトロニックとエンジンのパワートレーンのスムーズさで、走りの上質感を高めるのにかなり効いている印象だ。ステアリングを握れば、高級SUVを操っている優越感に浸れるのは間違いない。

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