5万1,000人ものファンを集めた決勝日。午後2時のスタート時は、日差しも強く気温も25℃近くまで上がった。大きなアクシデントも起きずにきれいなスタートで始まった。82周にわたるレースは、レースウィークのテスト走行からトップタイムをマークしていたファーマンの#64NSXが、1周目から後続を引き離し7周目に6秒6、周回遅れが出てきてからも13周目に10秒2、28周目には23秒1と2位との差を開き、独走状態を築いた。
2番手はフィリップの#18NSX、3番手は伊藤の#16NSX、4番手は荒の#25スープラと予選順位そのままで進んだが、その中で順位を上げてきたのが予選6位の#39スープラだった。デュフォアがドライブする#39スープラは、5周目に5番手、15周目に4番手、34周目には3番手、40周目には2番手、そしてトップの#64NSXがピットインすると、堂々トップまでポジションアップ。アドバンタイヤの好調さを見せつけた。
後半も#64NSXの松田がマージンをキープして走行。コースには周回遅れの車両も随所にあり、さらに路面も荒れているために容易に差は詰められない。そのまま大量リードを守り、ポールtoフィニッシュを遂げた。終盤、#18NSXのライアンが#39スープラの織戸を激しくチャージして2番手へ上がりゴール。
またディフェンディングチャンピオンの#1auスープラが後半、立川祐路のドライブでポジションアップ。表彰台にはわずかに届かなかったが、次戦でウエイトハンディを搭載しないですむ4位となった。なお01改モデルで苦戦が予想されたニッサン勢だが、GT-Rが3台とも完走しながらもノーポイントと振るわなかった。
いっぽうGT300でも、昨年の開幕戦で優勝しているポールシッター、新田の#31MR-Sが、1周目で後続を1秒引き離して独走状態に。福山の#24ポルシェ、山野の#3シルビア、城内の#71MR-Sという予選順位のまま隊列が続いた。GT300で快足を披露したのは、#81シルビアの青木。スタートは5番手ながら、5周目には4番手、10周目には3番手、そして2番手の#24ポルシェに追いつくとテールtoノーズのバトルを繰り広げ観客席を沸かせた。さらに前の2台がピットインした38周目にはトップに立ち、ピット作業を終わってからも2番手でコース復帰した。
GT300は#31MR-Sの高木がトップをキープしたまま、2年連続でクラス優勝。また#24ポルシェの木下が、#81シルビアの大八木を難なくかわして2位へ浮上。#3シルビアの柳田が、終盤に追い上げを見せて4位浮上。3位目前まで追い上げたが、そのままでチェッカーとなった。
また今回デビュー戦となった4ドアの新型インプレッサは、2週間前にシェイクダウンしたばかりのマシンで7位でゴール。富士やSUGOでの活躍ができそうだ。加えてJGTC初登場の新型BMW M3だが、#21BMWが16位、#15BMWはリタイアだった。
なお松田/ウィルコックスの#910ポルシェは、松田がスタートを担当して9番手までポジションアップ。7番手に順位を上げたところでウィルコックスに交代。後半は#77インプレッサに迫ったがチェッカーとなり8位ゴール。貴重な3ポイントを得た。