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いつの時代でも原宿という場所は、イイナと思わせる何かをもっている。
たとえば、人通りも少ない結構奥まった場所に、こんな店があったりするのが魅力だったりする。
30年以上前に外国人向けに建てられたという、この瀟洒な建物、1階のオープン・テラスにはイームズのDKRが無造作な感じで置かれていて、この写真は昼間だけれども、夜にはもっと雰囲気のある佇まいを見せる。
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3つのフロアからなるこの建物の名前は『NOLITA STREET APARTMENT』。
NOLITA(ノリータ)とはNorth Of Little Italy(リトルイタリーの北)の略で、今ニューヨークではそこが一番刺激的な街だというのは、オール・アバウト『ニューヨーク・ファッション通信』の市川女史も言っている通り。
NOLITAのように、多様な人々が集まりながら、常に新しい何かが生まれてゆく場所、というのがこの建物のイメージ。そしてそれが、原宿に存在しているところもうなずける。
原宿という場所は、ストリート・カルチャー、カウンター・カルチャーとファッションとの接点で、過去にさまざまな「文化」を生んできた。
ところで、こちらの『NOLITA STREET APARTMENT』に行く時の私のスタンスは、他の店に行く時とはちょっと違っている。
誰かと行くよりも、ここには1人で行く方が多い。美味しいコーヒーが飲みたいとか、料理に惹かれるとか、内装がしっくりきて落ち着くとか、そういった目的とは別のところで、私はここの2階に足を運ぶ。
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しかし2階のカフェは、17:00からという、カフェとしては変則的な営業時間なので、その前にオープン・テラスのある1階の『カフェ・ノリータ』に立ち寄る事も多い。
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白を基調にした店内には観葉植物がアート的に壁面ディスプレイされ、ガラス・ブロックからの採光もあり、明るい空間となっている。
この空間に映えるのが、カラフルでポップなガスターノ・ペシェの『ブロードウェイ』という作品。この椅子は脚のところにスプリングが付いていて、独特な座り心地になっている。
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