産婦人科・産院選び/産婦人科・産院の選び方

「病院出産」いろいろ

「総合病院なら何かあったときに安心」などと言いますが、分娩を扱っていない所も多い時代。出産場所として病院を判断するときのポイントをお伝えします。

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

「総合病院なら安心」は少し前の考え方

//pro-aa.s3.amazonaws.com/aa/gm/article/1/8/8/7/6/3/building-200.gif
一見同じような大病院に見えても、出産時の医療がどこまでできるかはまちまち

「大きい病院なら安心」「総合病院なら安心」という言い方が今でもかなり頻繁に聞かれますが、それはお産の医療が今ほど高度化していなくて、どの病院も大体同じようにお産を扱っていた時代の話。今では分娩を扱うこともしていない大病院もけっこうあります。総合病院で確かに科の数は多いけれど、産科は中程度のリスクまでしか扱わないという所もたくさんあります。


「周産期」という言葉を覚えてください

高度医療のそばで産みたいと思う人は「産婦人科」「産科」だけではなく「周産期」という言葉も覚えておきましょう。周産期とは妊娠22週以降生後1週未満の期間を指し、科としては産科、新生児科(小児科の一部門)が一体となって担う医療ということになります。

都道府県は周産期の高度医療がおこなえる施設を総合周産期母子医療センター、それを補う施設を地域周産期母子医療センターとして定めています。


NICU(新生児集中治療管理室)は赤ちゃん、MFICU(母体胎児集中治療管理室)は妊婦さんに高度医療を提供

総合あるいは地域の周産期センターには基本的にNICU、MFICUあるいはそのいずれかが設置されており、24時間365日の手厚い体制が敷かれています。「大病院なら安心」という言い方に対応するのは、こうした病院です。


子ども病院やお産専門の病院が周産期センターに

周産期センターには、たくさんの科はないけれど子どもの専門病気であったり、「○○産院」などという名称で周産期専門の病院であったりすることも。こうした専門病院は、他科が必要な場合は近隣の救命救急センターがある病院などと連携しています。

地域の他の周産期施設は、こうした周産期医療の病院との連携により、安全性を高めているわけですが、はじめから高度医療の必要性が高いとわかっている方、あるいはそうした施設を希望する方は、周産期の設備を目安になさるといいでしょう。

地域によっては正常出産の人があまり受け入れられなくなっている周産期センターありますのでまず事前に相談してみてください。将来的には、周産期センターの多くに院内助産院が整備され、正常出産の受け皿になることも予想されます。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます