速い成田スカイアクセスと、機動力の成田エクスプレス
颯爽とデビューした新型スカイライナー
(最短○○分という場合、少しでも短時間をアピールするため、成田空港の一つ手前の空港第2ビル駅までの所要時間で宣伝している)
成田スカイアクセス線の開業
車内のモニターでも新ルートが案内される
車内のモニター画面から見た新規開業区間
なお、新規開業区間は、北総鉄道ではなく、成田高速鉄道アクセス と成田空港高速鉄道が線路と施設を保有し、京成電鉄が使用料を払って運行のみを担当する上下分離方式をとっている。運行としては、京成高砂~成田空港間が京成成田空港線となり、愛称が「成田スカイアクセス線」と決まっている。
斬新なデザインの新型スカイライナー
新型スカイライナーの車体に描かれたスピード感あふれるロゴ
青い座席と白い天井のコントラストが爽やかだ
スカイアクセス線の車窓から
地下にある京成上野を出発した電車は、地上に出てJRとの連絡駅・日暮里で大勢の客を乗せ、ここでほぼ満席となる。しばらくはカーブが多く、スピードは出ない。青砥で都営浅草線から直通するルートと合流、次の高砂から高架の北総線に乗り入れて、ようやく高速運転となる。千葉ニュータウン内は、ゆったりした敷地内を快走。車窓左手には印旛沼が見える
もう少し乗っていたいと思うくらい早い到着だった。なお、この区間には、幾つかの駅に停車していく「アクセス特急」も運転されるが、こちらは普通の通勤電車が使用され、運賃だけで乗車できる。
成田空港に到着すると各国語で「ありがとう」の表示がでる
京成上野⇒成田空港 44分(日暮里~空港第2ビルは36分)(一部単線区間があるので、行き違いなどで若干所要時間がかかる列車もある)(途中停車駅は、日暮里、空港第2ビル)運賃=1200円、ライナー料金=1200円
今までスカイライナーに使われていた車両は、シティライナー用となる
従来の船橋、津田沼経由で成田空港まで行く列車。京成上野⇒成田空港 74分(途中停車駅は、青砥、船橋、成田、空港第2ビル)運賃=1000円、ライナー料金=920円
■イブニングライナー
京成上野17:59発以降の列車で、青砥、八千代台、佐倉、成田、空港第2ビルに停車。72~79分 運賃=1000円、ライナー料金=400円
アクセス特急用に新造された京成の新型電車
昼間は都営浅草線に直通し、京成上野、日暮里は通らない。浅草線内はエアポート快特となる列車がある。日本橋⇒成田空港の場合、最速69分。停車駅は、東日本橋、浅草、押上、青砥、京成高砂、東松戸、新鎌ヶ谷、千葉ニュータウン中央、印旛日本医大、成田湯川、空港第2ビル
運賃=1280円(日本橋~成田空港)、特別料金不要、但し通勤型車両で運転される。
スカイアクセスを迎え撃つJR成田エクスプレス(NEX)
成田エクスプレスは、全列車E259系に置き換わった
長年親しまれたこの車両はついに引退となった
特に横須賀線、東海道線沿線から日暮里へ行くには、どこかで乗り換えなくてはならず、成田空港まで2回乗り換えることになる。大きな荷物がある場合、出発駅から直通で空港まで行けるメリットは計り知れない。2010年3月に横須賀線武蔵小杉駅が開業し、大船や横浜発のNEXも全列車停車するようになったので、恩恵を受ける人は増えた。また、早朝のみではあるが、高尾発の列車も2本あり、立川、吉祥寺など中央線沿線からの直通もある。強力な路線網を活かした対抗策である。
モニターが多いのは航空機内を意識してのことだろうか
セミュリティーも万全なダイヤルロック式の錠が設置された荷物置き場
東京⇒成田空港 55~59分、運賃=1280円、特急券=1660円(夏休みや年末年始の繁忙期は1860円)
新宿⇒成田空港 76~90分、運賃=1450円、特急券=1660円(繁忙期は1860円)
横浜⇒成田空港 約90分、運賃=1890円、特急券=2290円(繁忙期は2490円)
三鷹・吉祥寺⇒成田空港 約100分、運賃=1620円、特急券=1660円(繁忙期は1860円)
在来線最速の時速160kmを体感しつつ斬新なデザインの車両に乗れる「成田スカイアクセス」を利用して海外へ飛び出すか、乗り換えを避けてJRのNEXにするか、悩ましいところである。行きと帰りで両者を乗り比べるのも楽しく、それが一番いいかもしれない。