保育園・保育所/保育園関連情報

10月スタートの「認定子ども園」って何?(3ページ目)

この10月から「認定子ども園」制度がスタートしました。「認可」でも「認証」でもない、「認定こども園」って、いったいどんな場所なのでしょう?

猪熊 弘子

執筆者:猪熊 弘子

子育てガイド

教育vs福祉。子どもにはどちらも必要なのに……

私は小泉内閣の構造特区として「幼保一元」を始めた自治体の施設を、いくつか取材しました。ある園では、

「一元化が始まったばかりの頃には、幼稚園の先生と保育園の保育士さんの意見があわなくて。夏休み前までは、連日深夜まで会議が続いていました」

という園長先生のお話を聞きました。確かに、子どもを「教育」の面からどうするか考えてきた幼稚園の先生と、子どもを「福祉」の観点からどうするか考えてきた保育士さんでは、受けてきた教育も、これまでの職場も、接してきた子どももすべて違うので戸惑っても当然。

「それでも、夏休み明け頃からは、先生も保育士も、お互いがどういう気持ちでそういう意見を持っているのかを理解しあえるようになってきましたね」

とその園の園長先生。私は、子どもには「教育」も「福祉」もどちらの視点も必要だと考えています。両方のいいところを上手にあわせ、子どもの教育も、福祉もともに充実させていくことができれば、認定子ども園の存在価値は高まることでしょう。

ただ、「保育園の待機児を減らすため」「幼稚園の経営難を防ぐため」に両者が一緒になったのでは、子どものためには全くなりません。「認定こども園」が子どもたちにとっても、親たちにとっても素晴らしい施設になるために、私たち親は厳しい目で見つめ続けなければならないのです。
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで人気の保育園グッズをチェック!楽天市場で人気の保育園グッズをチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます