大阪・難波にもある祇園祭
この厄病の神さま・牛頭天王はのちにスサノオと神仏習合して、日本全国各地で祀られることになる。とくに有名なのが京都・祇園祭で知られる八坂神社だろう。じつは祇園祭というのも「厄除けの祭礼」で、難波八阪神社でも難波祇園祭(毎年7月12日~14日)を行っている。京都では豪華絢爛な山車が街中を練り歩くが、難波では「どんどこ船」というのが出される。鐘や太鼓の囃子をドンドコドンドコと高らかに鳴り響かせて、大阪ミナミのシンボル・道頓堀川を行ったり来たりするのだが、これがなかなか風情のある祭りでオススメだ。いずれにせよ、巨大な獅子殿や難波祇園祭など、京都・祇園の八坂神社とは趣きは異なるが、そこには都市の性格のようなものが感じられなくもない。京都の神社には決して見られない、大阪の神社のオリジナリティや奥深さを、ぜひとも感じ取って欲しい。
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