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ペイオフの影響は預金者全員に!(2ページ目)

突然起きる金融機関の破綻。その金融機関に少しでも預金があれば、ペイオフの影響から逃れられないのです。当事者になったとき落ち着いた行動を取れるかどうか、知識がものをいいます。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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正確な個人情報を

預金口座を開設した後に、住所や姓名などが変わったのに変更手続きをしていない口座はありませんか? もし住所変更をしていなければ、支払いが決まった時に預金保険機構から送付されてくる支払い通知書が届きません。支払い通知書には、保険金の支払い場所と期間、支払いにあたっての留意事項など重要なことが記載されています。また、姓名の変更届をしていなければ、身元確認に手間取る可能性があります。

もしこれらのトラブルの解決に時間を要して、預金保険機構が定めた支払い期間をオーバーしてしまうと、原則として払戻しの請求ができなくなってしまいます。金融機関に届け出ている情報が正確かどうか要確認です。


子供名義の預金

ペイオフ対策として、子供の名義で口座を作り、そこに預金を移そうと考えている人も多いのではないでしょうか。でもそんなに世の中甘くありません。子供名義の口座を開設するときに、金融機関が「名義借り」でないか確認することになっています。仮に「名義借り」と判断されるとその預金は他人名義預金扱いになり、元本1000万円の保証は受けられなくなります。

子供の預金であると判断してもらうためには、子供専用の印鑑を使うことはもちろん、子供の預金としては預金額が多すぎないかどうかも検討したほうがいいでしょう。

また、架空名義預金も他人名義預金と同じく元本1000万円の保証はうけられません。


借入金と相殺

破綻した金融機関に預金と借入金がある場合には、預金規定によってはこれらを相殺することができます。定期預金は満期後でなければ相殺できませんでしたが、ペイオフ対策として満期前でも相殺できるように多くの金融機関が契約内容を変更しています。自分の定期預金の契約内容を取引金融機関に確かめておくことをお勧めします。

相殺は、破綻した金融機関に相殺の申込みをしてはじめて実行されます。その時には相殺する預金を選ぶことができます。低金利の普通預金から順に指定して、金利の高い定期預金を残すことも可能です。

借入金がある人は、この制度を利用すれば預金1000万円にこだわる必要がなくなります。また元本組み入れの定期預金を利用している人には、元本が知らないうちに増えて預金総額が1,000万円を超えてしまうときなどの対策として、このルールが活用できます。
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