すべての企業の株が買えるわけではない
240万社以上ある国内企業のうち、株が買えるのはたったの約3,500社だけ。 |
なぜなら、私たちが通常、株を買うことのできるのは、株式市場に上場している企業に限られているからです。
株が買えない意外な企業
誰もが知っている有名企業だからといって、必ずしも上場しているとは限りません。例えば、サントリーや日本IBM、ロッテ、竹中工務店などはかなりの知名度を誇る大企業でありながら、株式市場には上場していません。朝日新聞社や日本経済新聞社なども、報道の公平性を保つということを主な理由に上場を見送っています。
また、最近では、いったん上場したにも関わらず、自ら上場を取り下げる企業も出てきています。
総合アパレルのワールドも、東証1部上場企業でありながら、自ら上場廃止を宣言。11月15日付で非上場企業となる予定です。
株式会社じゃなくても上場できる!?
反対に、「えっ?こんな株を買うことができるの?」と意外なところの株が買えたりもします。例えば、証券取引所の株。大阪証券取引所を運営しているのは、(株)大阪証券取引所という株式会社。ちょっとヘンな感じもしますが、大阪証券取引所は自らが運営しているヘラクレス市場に上場しているので、誰でも株を買うことができるのです。
意外と知られていないのが、紙幣を発行している、あの日本銀行が上場しているということです。
「日銀は株式会社じゃないから、株を発行していないんじゃないの?」と思う人もいることでしょう。そうなんです。日銀は株式会社ではなく認可法人なので、株は発行していません。でも、出資証券を株にみなしてジャスダック市場に上場しているのです。
ちなみに、2005年10月21日の終値は8万6,000円。売買単位は100株となっています。
1,000万円弱の資金を投じれば誰でも買えることになりますが、「日銀ならつぶれないから」と安心するのはちょっと早計。株式会社ではないので、株主総会もありませんし、配当にも制限があります。
意外な株が買えたり買えなかったりするのが株式市場。「ここは伸びそう」と思う企業があったら、まずは上場しているかどうかを調べることから始めましょう。
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